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第四章「戦場のcapitale」について

四章まで、主人公である千歳には、父に会うという目的以外、大きな課題はありませんでした
事実はわからず、千歳と歳三もお互いに親子関係を結ぶつもりがないために、
千歳は物語開始時点から大して成長していません

二章、三章と、馬越くんが主人公扱いで物語が進んでいったのは、
千歳の成長を止めておきたい心算にありました

千歳の分岐点は禁門の変です

(歴史上のながれとしても、新撰組においても、禁門の変こそが、大きなターニングポイントになると考えたために、
新撰組モノ最大の見せ場、池田屋事件をあっさりと流しています)

さておき、禁門の変による大火で町を彷徨った千歳は、ようやく、人間的な成長を見せ始めます


今後、千歳に課せられる成長は3つ

①自分の気持ちや考えを言葉に表し、相手へと伝えること
②その考えと既存の価値観とを照らし合わせて、差異を見つけること、差異に疑問を持つこと
③与えられた役割に応じるばかりではない「自分らしさ」を表現していくこと


①に関しては、千歳は早い時期から自分に欠けている点だと自覚しています

上手く描けなかった反省点にはなりますが、
子どもに対する言葉選びを通して、「相手に伝わる発信の仕方」を心がけることも身に付けています

そのため、壬生に戻ってからは、
瓦版を買うお金をくださいと自ら交渉したり、神戸に行きたいと思った理由を述べたりと、
不十分ながらも、成長がうかがえます

②に関しては、いまだ自覚的ではありませんが、
「知りたいと思うことは、女には過分か?」と口にしたとおり、
思うところは確実にある様子

③に関しては、物語を通しての長期的目標であり、私自身の課題でもあります……

個人的に、この物語は思春期のわだかまりと決別するために書いているので、
書き終えるころには、いっぱしの大人になっていたいなぁ……

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