こあら

『そもそも、流星群って……なに？』 残業が長引いた夜、「私」は思い立って公園のベンチで夜空を見上げる。 今日は確か、流星群のピーク。 ぼんやりと空を見上げていると、見知らぬ男…

恐竜の化石、生き物の剥製、生きた化石、昆虫の標本。同僚の彼と話しながら、ふたりきりでゆっくりと見て廻る。 金曜日の昼間、誰も居ない博物館。 恋愛物が好きな方も苦手な方も、楽し…

大水槽、クラゲの水槽、深海生物の企画展、生態系の解説。穏やかな平日の水族館。 同僚の彼と話しながら、深海に、生命に、思いを馳せる。 でも彼の……淋しげな、意味深な態度は、何なんだ…

個性豊かな精霊と、彼らを愛する神々と、世界に根付く生き物たち。そして世界を創り続ける、とある創世者の物語。　 人間として生きた後、『導きの神』として新たに生を受けた主人公、ココ…

箱庭に住む「人」とは違う理（ことわり）で生きる『導師　アシア』が、まだ幼い『人　ノィナ』を思いもよらずに奴隷商人から買ったことをきっかけに、『導師　アシア』の世界が色づき、静かに…

人々に災厄をもたらす『黒魔法』を使う魔法使いが魔女と呼ばれる世界。そんな魔女を秘密裏に拘束する存在──彼らは『執行人』と呼ばれていた。 執行人である青年・リリオは不死の身体を持つ…

他人の会話を収集する聞き耳屋の男と、鳶の目を持つスナイパーの少女の物語です。 ※『聞き耳屋』という物語の番外編的位置づけですが、こちら単品でもお読みいただけるような作りにしてお…

「あらゆる本が集まる」と言われる無許可の図書館都市、『九龍城寨図書館』。 ここには、お酒の本だけを集めた図書バーや、宗教的な禁書のみを扱う六畳一間のアパート、届かなかった手紙だけ…

＜あらすじ＞ ・水の都ヴェネツィア。いつもは美しいその街も、今は不穏な空気に飲み込まれている。 古代兵器【シビュラの塔】が発動し、世界の三国を消滅させた。一体塔を発動させたのは誰…

2024年9月下旬、日本は滅亡した。 原因はウィードマンと呼ばれる植物に寄生された人間達によるものだ。 誰も居ない街の中でただ1人雨霧優斗が生き残っている人間がいる事を信じて生…

部屋の主が出張に出かけると、バーチャルアシスタントのミモザに話しかける声があった。その声の主もバーチャルアシスタントであり、いつも主に話しかけられるミモザにあこがれていたのである。

　――人はその生き様の中で、自分らしさを表現することを夢見ている。 　二〇九九年、二十一世紀末。突如「インプレス」という名の地球外生命体の到来によって世界は滅亡の危機にあった…

ある夢を見る度に周りの人たちの事を忘れてしまう、対人慢性健忘症(俗名「紺中夢」)が世界中で流行していた。 引きこもりがちな少年、月雨はる。彼に想いを寄せる、同級生の白石春野。印刷…

「魔法使いなんて、おとぎ話の中だけだと思っていた。」 それでも夜空は、残酷なほど綺麗で、救いなどどこにもなかった。 現代の片隅で生きる神代流哉は、最強と呼ばれる魔法使いだ。望ん…

道を探している少年。 夢を追い求める女性。 時を飛び越える彼女。 森を永遠に生きる者。 心を届けてくれる彼。 ５人の主人公たちと、その物語。 これまで書いてきた５つの中編作品を…

それは流行病のように。 どこからともなく。 あらゆるところで。 示し合わせたかのように。 少女達の間で噂話が広まりました。 魔女の噂が。 魔女を呼び出す噂が。 魔女になるための…

　この世界はもうじき終わる。 　かの天を衝かんばかりの砂時計、あれが世界の寿命を可視化したものだと、誰もが知っている。 　砂の残りはあと僅か。 　世界の終わりというものがどのよ…

老衰で朽ちた魔女アムリタが目を覚ますと、見知らぬ少女の体で蘇っていた。 イストック東方領の若き騎士達の力を借りて、アムリタは少女に体を返そうとその素性を調べ始める。 ※30,0…

竜を狩り、食し、生活に利用する者たち、竜追い。 一方で竜を信仰する者たちがいた。 竜追いの八神は、竜を信仰する少女、イサナと出逢う。

むかしむかし、とある国の王様は、病に臥せっておりました。 かわいい娘たちを枕元に呼び出し、王位継承者を決めるための旅を提案します。 個性の違う三人のお姫様は、それぞれのやり方で…

カクヨムコンに応募したかったのですが、諸事情につき『雪の応募作品』ではなく『雪の小説』にして投稿します。

はるか遠い昔、世界には十種の神器と呼ばれる兵器があった。人々は神器を求め、長い間戦争を繰り広げた。平和を愛するある国の王は神器を封じる力を持つ王冠を完成させた。その後王冠によって…

気付けば手を伸ばしていた。冬の風が寒い日だった。 ──── クラスで飼われる蝶のお話です。冬の鬱屈を詰めようと思って書き始めました。 蝶の実際の生態については目をつぶってくだ…

全人類の脳にインターネット接続端子埋め込みが義務化された時、世界は変わり始めた。 短編です。 KAC2024 ～カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ 2024～ 第…

「運よく火事から生き残ったんだ。せっかくだし、お前が一匹で生きていけるくらいになるまでは、面倒をみてやろう」 「それじゃあ、お母さんだ！」 大火事から生き残った竜を、鳥は育てる…

ホームセンターで安売りされていた『星の花育成キット』。 一週間であっという間に大きくなるのに、どうにもうまく、咲かせることができずに八日目の朝には枯れている。 きらきら輝く星は見…

その山で遭難したのなら、竜の助けを借りましょう。 そのために、まずはかまくらを作るのです。 ※他のサイトでも公開しています

その鳥は色を持っていませんでした。みずからの色を探すという、ほのぼの短編異色ファンタジー。

ある冬の始まりの日、僕はこの庭にやってきた。 冬が深まるにつれて僕は成長し、友達もできた。 彼女と彼と過ごす平和な日々。 だけど、冬には終わりがあるってことを僕は知らなかったんだ。

メルヘン、ファンタジー、ドラマ、ホラー、ＳＦなど。 ほのぼのあり、不思な話あり、シリアスありの短編小説集です。 折々に書いてきた1話完結の作品。不定期連載です。 KACや他サイ…

ある冬に焼かれたシュトーレンの猫のお話

僕たちは愛玩用人類だ。身寄りのない老人が買う商品だ。 だがそれで終わっていいほど、デチューンされているわけじゃない── これは商品用奴隷の少年少女が施設から脱出する短編作品です…

昔書いたものを抜粋して転載。 SFっぽい、妖怪っぽい、童話っぽい、神話っぽい、など。 ★100になりました（2024/3/22）。閲覧、応援など有難うございます。 ※　53話…

2065年、日本。企業が自治体を運営する未来都市——そこに集められたのは、価値観の異なる二人だった。 冷静沈着な都市審査官・東雲遼。 文化を守ろうと奔走する文化庁の官僚・天城澪…