アルとローランの決定的な対立。章テーマ的クライマックス後編。
読み返してみると、サゼンの舌足らずのひらがな台詞が頭に入らないなぁと思う今日この頃。そういうキャラ設定にしてしまったので修正しようがないです。根本的にお話を変える必要がありますから。
個人的にこういうのは好きなんですが、読者が理解できるかどうかの分水嶺を探るチキンレースに陥りがちですね。肯定してくれるファンが増えてくれればこっちのものですが、まぁ今の私には無理難題です。
さて、今回でアルの心は完膚なきまでに叩き潰されたと思います。復讐では解決せず、父の死が世界にもたらす影響も微々たるもので、それどころか悪影響まで与えているという事実に傷心して、依存していたローランすらも拒絶します。
アルからすれば理不尽極まりない状況なわけですが、ローランもまた認めたくない事実にどう向き合うべきか戸惑うなかで、アルの呪いの言葉を受け取ります。
父を返してくれという願いは、アルが思っている以上にローランの心へクリティカルに響きます。一章でのやりとりから彼も魔王殺しに負い目と贖罪の意志があるなか、アルに対して結果的にとはいえ不義理な言葉を投げかけていたと罪悪感に苛まれているタイミングで、唯一の逃げ道を用意されたと言い換えることもできます。
次回更新は9月11日(月)です。
アルは此処に在りて~魔王少女の異世界巡礼記録~/葛猫サユ
https://kakuyomu.jp/works/16817330662129713474/episodes/16817330663439066031 同日にはファンオヴァも投稿予定。
こちらも章クライマックスになります。
ファントミーム・オーヴァーレイ/葛猫サユ
https://kakuyomu.jp/works/16817330660259961980