葛猫サユ

競争が歯車を回す。
勝敗が意思を作る。
故に、天球都市は嫉妬で廻る。

社会の競争の連続です。あらゆるところに競合が存在し、絶えず競い合いが起こるのは、それが人の営みの根幹であると、アルドレスは語ります。
その上で、争いに関わる感情はそれを動かす燃料であり、企業連合はその方向性を見定めることで社会を操っています。
争いに関わる感情の一つこそ嫉妬であり、天球都市世界は嫉妬を含めた争いにまつわる他者への感情で回っていると言っていいでしょう。

これが、今作品の一テーマとして挙げたい「競争のなかの嫉妬」になります。
マーリンが司る感情属性を明かす機会は恵まれませんでしたが、これで察することもできるでしょう。
ちなみにモチーフに『七つの大罪』が含まれていることは言わずもがな。

そしてここで生きるラヴァルはジェニスの強さに嫉妬し、ジェニスもまたラヴァルの弱さに嫉妬し、噛み合った結果起こった今回の事件もまた、解決したのは嫉妬であると言えます。

次回、最終回になります。


よろしければご意見・感想などお願いします。
次回更新は、５月１１日（土）２１時投稿予定です。
はぐるまバディに性転のララバイを／葛猫サユ
https://kakuyomu.jp/works/16818093073275058811/episodes/16818093076828657087