VS第五バベル『フェーヴ』・後編
中間管理的存在のバベルは、競技というシステムで人類に挑んだために敗北しました。
フェーヴは人類の『怒り』に共感するバベルではありますが、それは競技に置いて他者に向けられるものだという偏見に捕らわれています。バベルは感情を共感して学習しますが、バベル自身にそれらの感情は有さず、知識や属性として蓄えられるという設定からこのようなすれ違いが起こりました。
しかし、自身に怒るという行為は、自己を二分化して片方に責任を求める、という構図を取ることでも可能なため、フェーヴの解釈が一概に間違いではないかと思われます。
最後にフェーヴは競争の中で現る勝者と敗者の構図に異議を唱え否定しますが、これは作中通して描きたかったテーマの一つでもあります。
これに関しては次回、解説したいと思います。
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次回更新は、5月10日(金)21時投稿予定です。
はぐるまバディに性転のララバイを/葛猫サユ
https://kakuyomu.jp/works/16818093073275058811/episodes/16818093076702927571