スタンスフワフワの渚を地に足を着けさせる回。
渚のホエルに対するスタンスを定める回。ということで、これまでなんやかんやうやむやになっているホエルに対する感情に解答を出す話になります。
ホエルの正体を探っていた渚ですが、前回まではホエルに共感を覚えているという話をしただけでホエルに対する感情を明確にしたことはありません。
しかし今回、GC側の協力と幻捜課と捜査方針の変更によって、渚はホエルに対して曖昧な態度を取ることを許されない状況に。これによって渚は再び、ホエルという少女そのものに対する感情を整理する機会を得ます。それがどのような感情になるかは次回をご期待ください。
それと並行して、煙慈についての掘り下げが少しあります。死生観に対するシビアな感性、それに伴うAIの意志の否定という、塔子(グレイテストバンに対するスタンス)とはまた違った対立軸を持っています。対立はドラマの基本で、これによって主人公・浜浦渚のキャラクターをより深く知っていただけたらと思います。また作中では哲学的ゾンビを例に出して渚は否定していますが、個人的に反論のソースとして古い気がして少し調べましたが、現在の心の哲学でもクオリアの証明は完全にはできないそうですね。AI黎明期の現在で、クオリアに対する議論がどれだけ発展しているのか、リサーチ不足を現在進行形で感じております。今のご時世でAI扱うのは難しすぎる。少しファンタジーが入るかもしれませんが、そこはSFということでご了承ください。
次回更新は9月8日(金)です。
ファントミーム・オーヴァーレイ/葛猫サユ
https://kakuyomu.jp/works/16817330660259961980/episodes/16817330663134373204