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「機甲猟兵エルフリーデの屈折した恋愛事情」の世界設定まとめ(1)





・ベガニシュ帝国
封建制、貴族制、異民族への差別などを内包する巨大帝国。
周辺国を征服、併合して大陸の三分の二を支配している。
遺跡から発掘された先進的な軍事テクノロジーを持ち、優秀な兵器と兵力を持つが、上層部での権力争いがひどい――いわゆる悪の帝国。


・ガルテグ連邦
共和制、民主主義、自由主義をイデオロギーとする新興国。
ベガニシュ帝国と大陸間戦争を繰り広げている。
この物語では敵側の国。



・機甲駆体/バレットナイト
エーテルサーキット理論とアンゲルシウム構造体を元にした人型機動兵器。
帝国で最初に実用化された戦術機動歩兵システムで、全高3~4メートルほどの大きさの機械仕掛けの巨人。
この世界ではいわゆる戦車《タンク》よりも先に、このような兵器が発展してしまった。
いわゆるパワードスーツに近しいサイズだが、搭乗者を電脳棺と呼ばれる特殊な操縦システムに融合させ情報化しているため、省スペースかつ高性能化を果たしている。
すべての駆体は電脳棺――サイバーコフィンと呼ばれる融合操縦システムを搭載。
同システムは制御系と動力源を司っており、エキゾチック物質アンゲルシウムの崩壊時に発生するエーテル粒子を利用し、これを動力源および兵装に使用している。
世界で初めてベガニシュ帝国で実用化されたが、そのコア部分はブラックボックスであり、先史文明の生産プラントを利用して組み立てられているに過ぎない。




・〈騎士の拳銃〉
理論上、運用可能な最大威力の電磁加速式拳銃。
異様に馬鹿でかい大型自動拳銃で、威力だけを追求したと評される代物。
装弾数10発、銃身長26センチの長銃身モデル。
〈騎士の拳銃〉と呼ばれ、元々はベガニシュ帝国の軍事貴族である騎士たちが支配の象徴として神官に作らせたもの。
膨大な電力を消費する小型レールガンの一種で、拳銃と呼ぶには長すぎる電磁バレルを持ち、劣悪な重量バランスが特徴とされる。
高電圧をかけられる銃身には放熱器を兼ねた板状のカバーが被せられており、これがさらに重量バランスの悪化に拍車をかけている。
パワーセル内の電力を一気に消費することで対物狙撃銃並みの威力の弾を発射可能。
弾頭には徹甲弾と散弾、徹甲焼夷弾を選択可能。
その威力以外に褒められるところがない拳銃だが、至近距離であればバレットナイトの非装甲部を破壊可能である。



・ベガニシュ人とバナヴィア人
ベガニシュ帝国と旧バナヴィア王国は、大陸を流れるバベシュ大河によって隔てられていた。
大河の豊かな恵みによって発展した両国は、それぞれ独立した文化を確立するに至ったものの、考古学的見地からは古代には同一のルーツを持っていたと推測される。
また身体的特徴の観点からもベガニシュ人とバナヴィア人を隔てる要素はほぼ存在していない。
この事実はベガニシュ帝国の知識人の間では常識とされているものの、帝国のプロパガンダによって民衆には広まっていない。
また、バナヴィア独立派は、これらの見解がベガニシュ帝国の同化政策に利用されることを警戒している。



・馬/多脚移動装置
ビッグドッグみたいな多脚ロボット。人工筋肉とフレームで構築されており、俊敏でパワーがあるビークルの一種。
やはり先史文明種《プリカーサー》の残した生産プラントを起源とする。
その制御呪文を知るものたちが軍事貴族として覇権を握ったのが騎士の始まりである。


・騎士
中世にこの世界を支配していた軍事貴族たち、およびその末裔である貴族に仕える戦闘員の総称。
騎士を騎士たらしめるのは騎士甲冑と呼ばれる装備である。
筋力強化機構と防弾装甲を持った強化外骨格《パワードスケルトン》であり、歩兵用小銃《ゲベーア》が未発達の時代には猛威を振るった。
これらの騎士甲冑を製造・維持できる人々が神官と呼ばれ、長らくその技術的ノウハウは神秘の呪文として秘匿されてきた。
圧倒力武力を保有していた騎士たちが軍事貴族として台頭、大陸を長らく支配した歴史を、後世では暗黒時代と呼ぶ。
電磁加速式銃器《ガウスガン》の小型化と高出力化に伴い、兵科としては戦場から姿を消していった。


・戦車/チャリオット/ウォーワゴン
電動装輪車両。屋根の発電パネルで電力を蓄える。
この世界の人類史と共に戦場にあったビークルの一種。
装甲板と銃座を持ち、車輪で移動する乗り物を指す。過去には開放型の車体だったが、現在は密閉装甲型が主流。
こういった装甲車両に対する備えとして、対戦車ミサイル(アンチ・チャリオット・ミサイル。ACM)がある。
古代世界で戦場の主となり、中世には騎士に駆逐され、近世に入って銃士の移動トーチカとして復権した。




・ベガニシュ帝国の現状
ベガニシュ帝国には、大貴族が影響力を保持しつつも中央集権的な支配構造が存在する。
ベガニシュ帝国は中央集権化を進めているが、此度の戦争で大きく発言力を削がれた貴族勢力も巻き返しを図っている。




・帝国内部の対立構造
皇帝と官僚たちVS大貴族…中央集権化を進めたい政府と、封建制を維持したい貴族。
貴族派(上級貴族)VS改革派(下級貴族・平民)…既得権益を享受する大貴族と、パイの再分配をしたい軍部。
ベガニシュ人VSバナヴィア人…民族資本の解体に失敗した結果、バナヴィア独立派の影響力は強い。
etc...




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