白麗シリーズの安陽編を書くにあたって、今度の悪役は女にしようと決めていた。それも宮中が舞台だから、妖怪みたいなおどろおどろしい感じの女にしようと。
それで亜月という名前の女で、醜い容姿からは年齢もわからない、しかし不気味な賢さを備えているという設定で書き始めた。しかし、いつかは、普通の女の子が<妖婆>になった経緯を書かなければならない時が来る…。その怖れていた日が、ついに来てしまって…。
その悩みは、前回の近況ノートに書いた通りだ。
そしてやっと昨日、ちょうど1か月かけて3万字を費やし、『亜月の過去』を書き終わった。安陽編での一番の難関を、なんとか乗り切ったという感じだ。
次から、いよいよ、亜月と峰貴文の狐と狸の化かし合い、いやもしかしたら悪女と奇人変人の純愛(!)になるかもしれないお話が始まる予定。