雪瀬ひうろ

「食べるっていうのは、愛してるって印なんだって」 大好きだったあいちゃんはこう言っていた。 だから、彼女が交通事故で死んでしまったと聞いたとき、僕は彼女を食べようと思ったんだ。

あの壁の向こうには一年中、向日葵が咲いている。 穏やかな春の日も、うだるような夏の日も、どこか寂しい秋の日も、そして、深く雪降り積もる冬の日も。 壁を越えた少年は、向日葵を育てる…

――世界は時間を止めた。 事故に遭遇しかけた「私」は、不思議な力に目覚め、意図せず世界の時間を止めてしまう。 朝の来ない永遠の暗闇の中で、「私」は夫である修司に「おはよう」と声を…

「……私たちは夫婦です」 6年ぶりに再会した「幼なじみ」は「女子高生」になっていて、そして、俺の「妻」になっていた。 教師として故郷に帰ってきた「建屋奏多」は、幼馴染の少女「静…

『殺す』という言葉は、誓いの言葉だ。一度、そう口にしたからには、何が何でも『殺す』。必ず、『殺す』。たとえ、何百何千年かかろうとも。たとえ、どれだけの困難が待っていようとも。 ―…

この教科書で学ぶことで、生徒一人ひとりに、絶望してほしい。 そして生きる喜びと誇りを失い、これから先、今の社会を破壊してほしい。 そんな願いをこめて、この教科書をつくりました。

「私と結婚してくれないか？」 「絶対に嫌だ」 俺の級友「真山涼葉」は、スタイル抜群な美人で、皆が憧れる「王子様」。 俺の義妹「秋月結愛」は、おっとりとした美少女で、誰もが振り向…

「加賀隼人」と「赤瀬冬華」は幼なじみである。 お互い、相手にベタ惚れなのだが、「幼なじみ」であるが故に素直になれずに居た。 ある日、ちょっとした見栄の張り合いから互いに「恋人が居…

「異世界転生しちゃった」 　男子高校生タカキの元に、交換日記を通じて、送られてきたのはそんな頓狂なメッセージ。幼馴染のアヤノはどうやら異世界転生をしてしまったらしい。異世界に通…

美人で、人当たりがよく、誰からも好かれるトモダチの芹沢まなか。 しかし、彼女には「秘密」があった。 それは、風俗で働いていること。 彼女からその「秘密」を打ち明けられた私は――

「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ」 太宰治『ヴィヨンの妻』より

隣の席の子を好きになる。 一学期は、胸の大きな鈴木さん。 二学期は、かわいい高原さん。 三学期は、なぜか毎日、僕に声をかけてくる不思議な子。 これはゆっくりと過ぎ去った奇…

本山らの――ラノベ読みバーチャルユーチューバー。 ラノベの紹介動画を作ったり、ラノベ作家をゲストに呼んで生放送をしている本山らの。 俺が出会ったのは、そんな彼女と似た声を持っ…

宇宙〈ソラ〉から少女が降ってきた。 彼女は闇の底に居た僕を照らし出す。 「この惑星の物語を教えて」 そして、僕と彼女の物語が始まった。

「彼女ができた、脳内に」。ずっと一緒だった幼馴染にそう告げられた私は、彼の目を覚まさせようとするのだけれど……。

愛原そよぎは類いまれなる美少女である。 しかし、そんな彼女にはある『秘密』とそれにまつわる『なやみごと』があった。 『時を止める能力者にどうやったら勝てると思う？』 放課後の教室…

恋愛小説家「香川七月」。その正体は男子高校生、中川夏樹だった。 偶然夏樹の正体を知ったクラスメイトの瀬尾舞香は夏樹に提案する。 「正体を隠す代わりに文芸部に入ってくれない？」…

「棚の上にあるマンガを取って」 それが異世界に召喚された勇者である俺、都築友長に下された命令だった。 「リモコンをとって」「カップラーメンにお湯を入れて」「このゴミ、捨てといて」…

ある日、僕の家は異世界へと繋がった。 「えっと……どなたですか？」 エルフの少女、ステラ。 僕の部屋のクローゼットは、彼女の家の裏口に繋がっていたのだ。 僕と彼女は、長い…

今日は死んでしまった君が帰って来る日だ。だから、僕は部屋を掃除して、料理を作り、ゲーム機を引っ張り出して、そして、夜の営みの準備をする。 僕は君が帰ってくるこの日を、本当に心待…

　そこにあったのは『日常』だ。 　最近のラノベに難癖をつけたり、性的な話で盛り上がったり、オカルト染みた電波話を聞かされたり、恋をしてみたり―― 　それはどこにでもあるありふれた…

３月３０日ファミ通文庫から発売予定『愛原そよぎのなやみごと』のお試し版的な奴だよ。 本編の設定とはあんまり関係ないけど、そういうものとして読んでね。 本編『愛原そよぎのなやみご…

『私』は橋を見つめる。 上津谷(こうづや)橋。通称『流れ橋』。 この橋は構造を特殊にし、あえて壊れやすくすることで、復旧を容易にすることができるという特徴がある。 『私』は…

男は高層ビルの屋上から下界を見下ろす。 女はフェンス越しに男と対峙する。 人はなぜ生きるのか。 なぜ生きねばならないのか。 これは、それを問うだけの物語。

俺はトラックにひかれて異世界転生をしたごく普通の男、伊瀬海天声(いせかいてんせい)。 どうやら、俺がやってきた異世界では、俺の世界では常識だったことが常識ではないようなのだ。 こ…

　『正義の味方』になる事を目指す日野川連は幼馴染の遥から何者かの視線を感じるという相談を受け、遥を護衛する事にした。 　連がストーカーと対峙した時、都市伝説の『白い少女』が現れる…

「消失」現象。 生きる意志を失った人間は、世界から去っていく。 何の痕跡も残さずに。 第一章　英雄の証明 鳥居カケルは、ひとりの少女、周防ミキハと出会い、「友達」になる。 共…

恋はくだらない。 愛はありえない。 それでも、私達は確かに恋愛をする。 たとえ、そのために親友を切り捨てることになろうとも。 ※この作品は「小説家になろう」と同時公開しています

ウチはりゅーくんのことが好き 親友のリリカも好き 生きるのは、楽しい だから、ウチは手首を切るのだ

ナルキッソス（古代ギリシア語: Νάρκισσος, Narkissos、英語: Narcissus）は、ギリシア神話に登場する美少年である。 （wikipediaより）

生徒会には権力はありません。 『現実』はどこまでも非情だ。 だから、僕は願った。 このつまらない『現実』よ、消えてなくなれ。 そして、僕たちは『現実』を塗り替える。 ※…

突然、「死ねばいいのに」と言われて、「よし、死のう」となる人間は居ないと僕は思うので、つまり、君が言う「死ねばいいのに」という言葉には、きっと何の意味もないんだよと、僕は極めて論…

「この狂った世界に生きる者たちへ」 「彼女」と記憶喪失である「僕」は『魔物』を倒す旅を続けていた。当然の様に流れる非日常。「彼女」と「僕」は世界を守る為に戦い続ける。 そして、物…

　就職活動を行う大学生、羽川は異世界の夢を見ていた。異世界はどこまでも美しい。その世界には争いはなく、悪意も無い。「善人」しか存在しない不自然なほどの理想郷。羽川は、薄汚い現実を…