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まだネタバレのことを考えてる

【グロッケンって鉄琴の小さいやつ、正式名称はグロッケンスピールらしくて】

「ちょっとさ、グロッケンスピールと話して来なよ、柊馬(しゅうま)」

「んでだよ、やだよ、断る。てか、オレの話非公開なのにオレここにいたら、変だろ」

「名前にルビふったから大丈夫」

「なわけねーだろ。てめぇで行けよ」

「やだよ、話したことないもん。あの人、主人公じゃないし」

「じゃ、なんで書いてんの」

「便利だから?」

「バールの時もてめぇの都合じゃなかったか? あ?」

「たのむ〜主人公〜」

「都合のいい時だけ、それ言う?」

「これさ、おんなじ理由で嫌がってるよね」

「せーので言うか…せーのっ!」

「ウォレス的に痛いもの書いてるから!」

「……かぶるわけねぇだろ、そんな理由」

「ひきょーものー」



「あいつっ……やり返しやがった」

「あれ、おや、柊馬くん。これはこれは」

「それ以上、ひと言もしゃべんなよ」

「なんで?……ふぅーん。主人公も色々とつらいねぇ」

「だぁら、勝手に読むなよ、表情とか!」

「そろそろ、僕の紹介をしてくれてもいいんじゃないかい? それとも? 自分で言おうか!」

「やめろ、マラカスはやめろ! くそ、まともに話ができる気がしねぇ」

「なになに悩みー?」

「寄るなよ、マラカス渡されても困るんだよ」

「持ってると振っちゃうから、君が預かってなよ」

「……。ぜってぇええ面白がってるだろっ!!」

「その代わり、真面目に話を聞いてあげよう。マラカスを持った柊馬くんの話を」

「強調すんな」

「作者、会話劇で悩んでたかい」

「さぁな。あんたどこまでわかってんだ?」

「僕ぁ、主人公気質じゃないからね、せいぜいよくて、外伝のピン芸人てとこだろう。だけど。……脇役として絶大な力を与えられていると思っているよ」

「あんた、怖いな」

「怖いなんてことはないさ、僕は便利だと思うよ、使い方を間違えなければ」

「作者にゃ使いこなせないだろ」

「それは、あの子の心根がまっすぐじゃないからだろ、ちゃんと見ればいい。台詞劇だろうと、見つめる場所は同じはずだから」

「伝えとくよ」

「僕の話を上げてるってことは、なんかあったんだろぅなぁ」

「どこまで面倒見るつもりだよ、ウォレスのおっさん、あんた今、何書かれてんだ?」

「あれ、興味ある?」

「そこそこ」

「ローラ・ケンハートって知ってるかい? 今は違う名前かな」

「知っ……てる」

「あ、そ。彼女は僕の教え子なんだね、教え子いっぱいいるけど、まぁ、そういう話だ。キミは結末を知ってそうだね」

「結末?……知ってるのは結果だ」

「ハッピーエンドでも、バッドエンドでもない、ただの結果か」

「なんだよ、ダメなのか?」

「群像劇って、えてしてどちらにもならないものだよね!」

「そう、かもな」

「でも。白黒はっきりしてる方が、すっきりするじゃないか!」

「誰がだよ、何の話だよ、読書のはなし?」

「ばっかもーん、物語のはなしだ! マラカス一個没収!」

「死にてぇ」

「ちなみに悲劇と喜劇、どっちが好みだい」

「エンディングじゃなくて? 美しい悲劇は好きかな」

「じゃ、普通の悲劇はきらいなんだ」

「ふつうって……ただの悲しい話は、なんでこれ書いたのかなって、考えちまうからやだね」

「じゃあね、全部先にわかっていたら、こういう話になりますよってわかっていたら、悲しみは減るんじゃない?」

「なんか魂胆があって、オレに考えさせてるだろ」

「活字中毒の君を見込んでるんだ、答えたまえ」

「その場合は、読む前になんでこんな話書いたんだろって、思うよ、オレは。で、興味がわいて読むかもしれないし、納得いかなくて読まないかもしれない」

「その本を僕が書いていたら?」

「は?……よ、まない」

「だろうね。……それが本じゃなくて、僕が執筆中だったら?」

「は?……んー」

「ちょっと迷ったね。ふしぎだね」

「書いてる最中のものはさ、本になっていないものは、か。不安定なんだよ、揺らぎがある、それはそれで、そういう魅力なんだろ」

「笑えるくらい、読書家だね」

「ンなっ、あんたはどうなんだよ」

「何がよ」

「読むのか、本?」

「読みますよ? だって君に負けない数字魔だもの。知ってるくせにー」

「いっしょにすんな」

「同じ属種なんだ、あきらめて受け入れなよ」

「オレはヴァンプなんて嫌いだ」

「ぞくぞくするなぁ、その顔は。まぁ、いいや。お遣いは果たせたようだよ、柊馬くん。つつしんで、そのマラカスは進呈しよう」

「いらっねーしっ!」

「一人で僕と向き合うのが大変なら、今度は後輩くんを連れておいで」

「ぜってぇ来ねえ」

「そう願うよ」

6件のコメント

  • こんばんはー!

    ネタバレとあらすじの違いとか、色々読ませて頂いていたら、いつの間にか新しい近況ノートが!
    私は、……ネタバレとあらすじの境界線、みたいなのが少し曖昧です(笑)。
    だって、何を書いても、導入部はネタバレだし!……とか考えてしまって。
    私自身が、あまりあらすじ読まない奴ですし。
    時々、文章じゃなくて、興味深そうな単語だけ並べてあると、想像力を掻き立てられて一層読みたくなるなー、とか考えたりします。

    ……すみません。単に、私があらすじ考えるのが苦手なだけです(遠い目)。

    そしてそして!
    企画に参加して下さり、ありがとうございます!
    しかも、衝撃のじじーつ!まで!(笑)
    私は、戦慄しましたよ……!(笑)
    お知らせ下さりありがとうございます。
    でも、ここまで来たからには読みますよ!先が気になりますのでね!続き、楽しみにしております。

    苦手なジャンルのメリバはですね、何か、狂ってる印象が先行してしまって苦手なのですよね。私が出会ったメリバが、悉くそうだったからかもしれません。
    だから、バッドではなく、メリバが苦手なんです。
    メリバへの印象が払拭出来たら、読めるのかもしれません(でも無理かもしれません)。

    美しい悲劇が好き、っていうのは、何か分かる気がします。
    自分からは率先して読みませんが、それでも辿ってきた道筋から導き出された悲劇は、心を震わせるものがありますよね。
    でも、喜劇も好きです(笑)。

    あと、秘かに日竜さんのキャラトーク小説が気になっています。
    く、バールさんの小説もまだまだ読めていないというのに!
    面白そうな小説ばかりぽんぽん増えていくので、私の体が五体くらいに分裂すれば良いのにって毎回思います……。
  • >あらすじは説明で、ネタバレは説明じゃないです

    と言われて、説明しないとわからない部分があらすじで、説明しなくてもいい事実がネタバレかな、と思いました。
    説明するまでもなく、レオンがオネエ口調で教師なのは明白なんですが、その当たり前〜なことを話を読む前に説明するのが、あらすじ?

    合っているかは、わかりませんが、Web小説での、作品紹介(作品に則した内容)、キャッチ(作品イメージ)、タグ(タイプ別推し)は、それぞれ切り口を変えて使うことで、和泉様が仰ったように、あらすじ読まないパターンや、単語の羅列で充分なのパターンとか、に対応できるかもしれないし、作品のイメージに盲点を減らせるかも、です。
    同じことを、色んな風に説明すればいいんだな、と思って気が楽に、ちょっと書きやすくなりました。


    この度は、企画に参加させて頂き、ありがとうございます。
    まぁ、そんなわけなので、企画終えたあととかにのろのろ追いかけて頂いても大丈夫なのです。
    体調とか他の作品をご優先ください。

    カクヨム来るまでは、メリバの存在は知らなかったのですが、意味を知った時には、よくある決着を避けた作品のことかね、と思いました。最後どうなるんだろう! という期待で見守っていると、白黒つけると逆に予想通りになっちゃうから、余韻のために逃げるパターンを、商業作品で味わって来た個人としては、読者に答えをゆだねるなら、より白黒はっきりきっちりやらないといけないんだぜ、じゃないと、わかんないから! そこですべての共感がふいになるから!!

    と積もりに積もった誰に訴えればいいのかわからないものが、ちょっと思い出されましたね。ラストとして納得がいけば、メリバだろうとかまわないのですが、あいにく求めるレベルの高い読者(心がせまいともいう)なので、いい感じのメリバに会うのはむずかしいだろうな。

    私が本好きなためか、キャラクターたちに読書を押し付けがちです。読まない人にも読む派にもとりあえず、本と向き合ってる姿勢がどんなか、色気があるかとか、考えてしまいます。

    バール、柊馬、ウォレス、それぞれ読書の遍歴、本の扱い方は違い、今回、性格や環境と結びつけてキャラデータとして、記憶にストックしました。どこかで使うかもですね〜。


    「ガンナーズ」はほぼ読者が一人という状態ですが、よければ〜。(声が小さい)
    あんまり考えず、勢いで読むものと思って書いてます。

    会話劇しやすいシチュを考えればいいのに、あまりシーンを選ばないため、しまった、なことも多く、そこは楽しく苦戦中。

    会話劇を意識するようになったのは、第10くらいからなんですが。(まだ公開してないよ)

    第7の描写に綾さんが小さく悲鳴を上げていたので、痛々しいシーンがその話数にあります。

    「ばけとり」と違い、設定狂が全開ですので、会話に加えてそこも難解ポイント。
    最新話は名前出てるだけで、8名くらい登場してますね。実際はもっといて、17名+16体くらいのシーンのつもり。

    何言ってるのか、さっぱりな説明になってしまいました。

    私も、分裂したいです。
    「ガンナーズ」の世界には、分裂するキャラもいましたね。んー願望?

    書こう。うん、書こう。
  • こんばんは~(*´▽`*)

    大丈夫ですっておっしゃってましたけど、無理はなさらなくていいんですよ?

    本当に大丈夫なのか、大丈夫って口にしておきたい気持ちなのか、日竜様のお気持ちがどの辺りにあるのかわかっていないので、私は自分が思ったことを書くことしかできませんが(><)
    でも、少なくとも日竜様の言葉に、「そっか……」と頷くくらいはできるので(*´▽`*)

    件の企画、実は私もはらはら心配しながら見守っておりました……(><)
    数度の角度の違いが、コメントが進めば進むほどどんどん距離が開いていく気がして、大丈夫かな、と……(><)

    でも、どこでどう、口を挟めばよいものか、見極めがつきませんでした(><)

    文字だけで、しかも交流のない方との忌憚ない意見のやり取りって難しい……(がくぶる)って思ってます。

    少なくとも、私は日竜様がてつ様を心配されているお気持ちを感じましたし、受け取りました(*´▽`*)
    第三者の意見に意味があるかはわかりませんけれども、とにかくお伝えしたくて(*ノωノ)
  • 綾さんへ。

    ちょうど入れ違いでしたね。
    このコメント頂いた時間と、私がノートにコメントさせて頂いた時間がまったく同時になるとはっ!?(>_<)ビックリ

    ご心配おかけしました。場所をわきまえずこぼしてしまい、にも関わらずかまわないと仰って頂き、えーきちさんの「はまち」が読めず、もう一度件の自分がした書き込みを見て、あれ以上もあれ以下も書けなかった実力を認めて、凹まなくてもいいかなと思うことにしました。

    大抵、私も誰かが大丈夫と言ってる時は、危険信号と思ってますが、うちの家庭環境においては「大丈夫ったら大丈夫」なので、ダメってほどではないな、と自分に確認してから「ダイジョーブ」と答える派ですね。ダメな時は無口になるか、泣きそうな面で「へーき」って言います。

    確かに「がくぶる」。1000本ノックくらいのやられっぱなし感を想像します。実際、けっこうヒリヒリした展開になっていて、私も口が挟めませんでした。でも、ぴー様は終始冷静に対応されてて……。
    目を背けなかったぶん、色々と考えてしまいました。

    書いたことが間違いだったかどうかは、送った方に判断をお任せしていますが、綾さんにそう取っていただいたことには、安堵しています。

    例え外国語で話しかけられて、意味がまったくわからなくても、気持ちだけは感じるもので、そういう時って逆に勘違いしないように思うんです。
    (気持ちに注意を払わず勝手に解釈して、外国人を怒らせたことがある私です。苦い接客経験ですね)

    例え文面の意味は曖昧でも、言いたいことや気持ちは透けて見えるというか。
    何言ってんだこいつ? だとしても、横から口をはさんでアレだけど誰もわるくないと思うんだ、と弱々しい声が伝わっていれば、と思います。

    なんともあいまい。人から正確な反応をもらおうとするのは、やはりむずかしく、だから想像力を駆使するのが楽しいですね。

    わざわざこちらに書き込んで下さり、ありがとうございました。
  • こんばんは~(*´▽`*)

    た、たまたま。ほんとたまたま、お昼休みに日竜様のプロフィール欄を拝見しまして……っ(><)

    私などでは日竜様の大変さはわかりませんけれども、愚痴を聞くくらいならできますよっ!(>﹏<)
    吐き出して楽になるのなら、潰れる前に吐き出しちゃってくださいね!(*´▽`*)

    社会人を十数年してきて思いますけど、ストレスの原因って、仕事の内容よりも、人、だったりしますよね……(つ﹏<。)

    どうぞ、ご無理はなさらずに……っ(>﹏<)
  • 毎度、お見苦しいところをー!!

    あたたかいお言葉、ありがとうございます。

    そうなんですよね、仕事は自分の努力次第でなんとかなるんですが、人は選べず相性は運のようです。

    幸い周囲は真面目な方ばかりで、尊敬できる先輩もいるので、環境はよい方なんですが、私と先輩の上に立つチームリーダーが、リーダーでありながら、私より四ヶ月後輩で未だに仕事を覚えきれていないという甘い人間で、私だけでなくスタッフ全体が頭を抱えています。

    頑固なところが似た者同士なのか、私とはあぁん? とかち合いそうになるので、自分を俯瞰して同じ視線の高さにならないように、注意してるところです。

    律せるのは自分だけ、という気がします。

    状況は何も変わらないでしょうが、精神面の健康のために、たすけて、もう限界!! と、本人に対する苦情はそのまま上にぶつけました。
    スルーされても、吐き出せないよりはマシでした。スルーされなくても、解決策はないと思います。だって国語得意だって吹聴してるらしいんだもん。

    自分の文章は高度で、ふつうの人にはわからないと思ってるっぽいんだもん。

    オメデタイ。

    もはや日本語が通じない。




    距離がとれれば、面白がれるんで、なんとかそういう方向に持っていけないかなぁ。
    と、希望をもって画策し、隙があれば努力してみます。


    こんな時たまにどう思うよって、キャラクターに評させたりするんですが。(暇つぶしに同じシチュや物に対する感想を求め、キャラ比較するのはクセかもしれません)

    バール
    「ある意味、小物でほほえましいですね」

    小物ってゆった……。辛辣なことを正直に言うタイプの主人公です。

    そして、ハタから見るとそんなものだよな、と思ったり。


    この度はご心配おかけしました。なるべく一人で立ち向かおうとしたりせず、抱えないようにしたいです。
    おかげさまでだいぶ落ち着きました。
    ありがとうございます。

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