この間の座談会で、南木様がきちんと項目分けしていたのが、わかりやすくて、分析も兼ねてやってみるー。
Q.書く前に人物設定をどこまで決めていますか?
以下、項目を決めた順番に上げてみました。
◻︎バーレイ・アレクシア
1.印象(気配、雰囲気)
2.色(髪、目、肌、服、小物)
3.性格(がわかる具体的なシチュ)
4.職業(華がないので私の憧れる職業を選ぶ)
※このへんで「あ、コイツダメだ成り立たない」って思って暗礁。
5.相棒(バールの場合のみ)(家族構成とか交遊関係など外的要因になるはず)
※ひとまず書けるくらいになった。
その他に書く前に決めてあったこと。
6.名前
7.路線(コスチュームやテーマカラーとか全ての方向性を一本化する)
8.性格を表す小ネタの数々
バールは主人公ですが、話ができる前に白紙からキャラとしても物語としても最初の起点、最初の一人として生まれたので、なかなか難航してます。時間的にはたぶん5.まで15〜30分くらい。
◼︎ウォレス・グロッケンスピール
1.印象
2.外見
3.強さのランク(総人数の多い話で後の方に作ったキャラだから)
4.職業
5.属種
6.言いそうな台詞(キャッチフレーズ)
7.名前
8.色
9.特技
※このへんで書けるくらいに出来上がった。
書く前に他に決めていたこと
10.時代背景(過去とか歴史、長生きなので時代毎印象が変わる人物だから)
11.美学
12.他のキャラとのつながり
13.彼が彼になるまでに影響した人物(二人)
HBNのキャラはある意味増員に慣れていて、キャラを作る上で属種と職業と強さを測ることがポイント。
逆に人数が多いからかぶらないように、差別化する作業がシビアになります。(面倒くさいとも言う)
ウォレスらしく順を追って淡々と決まっていってる。(あまり詰まった記憶がない複雑多岐なのに)
◼︎レオン・マクシミリアン
1.主人公の先生(ポジション設定)
2.老人(年齢)
3.ハゲててローブ姿(外見と所作の印象)
4.喋らせてみる(東京弁の男性がアタシって言うカンジになった)(印象の具体化)
※カクヨムで書く前にこの後で決めたこと、変更したこと
1.若い頃の容姿をもとに、老人から中年に(髪型は据え置き)(脇役から主要人物にシフトするにあたり、アクティブになった)
2.口調は老人じゃなくなったらただのオネエになった
(印象の拡大解釈、誇張)
3.カラー(紺)
書く前に名前決めてなかったぜ。
ザッツ脇役の作り方の見本みたい。脇役書くのが楽しいのは、最小限の情報量であとはアドリブで色付けして許されるから。遊んだもん勝ち。
たぶん雑魚キャラとか、イメージから入ると思うんですが、逆にイメージをあまり使ってないかもしれない(やたら具体的な先入観で作ってる)、レオンは雑魚じゃないけど、作り方はザコキャラだね。必要なのこういうジジイが、というノリでぺぺぺいって決めて、ジジイでアタシって言うなら、9割決まったようなものだから、後は書けばなんとか用は足せるって。用がなきゃ雑魚なんか書かないってー。
自由度が高いので、書いてくそばから、どんどん情報を吸収して人になってく。それが脇役を書く楽しさ?
◻︎瞑旡
1.外見(ゴクドーくん漫遊記の天王寺きつねさんの絵で白虎の目が好きで、猫目を描く際に取り入れて悦に入ってた)
日本の妖怪だから着物⇄着物だから日本の妖怪
2.強そうなので江戸っ子
3.武器が必要
4.明るい性格
5.笑顔で青ざめてる李を同時に描いていたので、李川を困らせる存在
6.笑顔で困るパターンといえば…どうも好きらしい
7.髪飾り→生花→牡丹と外見を盛り続ける
8.名前を友達に依頼
9.交友関係、家族構成
まあ、そうです、項目になってなくて、具体的なパーツのみ、そりゃあ、そうです。
むかーしに作ったものを振り返ると、なんか作っているという感覚も構えもなくて、私情はさみまくり、趣味も癖も諸事情がそのままキャラに影響を与え、話も一緒にできてくような、境界線がなくキャラ=物語=キャラ=物語を行ったり来たりの繰り返し。
◻︎主人公クラス
◼︎脇役クラス
こう、押し並べてみてわかるのは、最初は印象から入るんだな、ということ。
イメージというと自分で思い浮かべる意味が強くてしっくり来なくて、印象というとはた目に映るその人が持ち合わせる雰囲気って気がして、つかもうとしてたり、大事にしてるのはこっちの方だと思う。
ゼロから作る主人公とかは、印象を大事に育てようという努力の跡が見えるけど、脇役になると印象と内面を同時に裏付けてくなんてことは、じっくりやらず、条件付けが先にあって、その条件を満たすパーツをどんと置いて、この範囲で連想せい、と限定してしまう。
縛りがあるからこその自由さで、それはそれでキャラを作る魅力があるし、制約は具体的なので、かいくぐる隙間だらけで、結果こっちの方が自由度が高かったりもする。
あとあまり育ってなくても、育っても、差がなくて気づかれない。条件付けされてるせいで。(重宝してます)
主人公にはなんか余白を設けてる気がする、ぜんぶ決めず可能性を残してると、下手をすると(?)180度ちがう人に成長したり、方針転換するキケンもあって、こっちの自由さはなかなか余裕をぶっこいていられない。
あとは名前が後回しになってて意外、でもない。遊びでしか情報なしで名前から作るなんてことはしてないかも。
先行イメェジがないと始まらないようで、話(ネタ)があればそれを足がかりに人物ができ、なければ主人公クラスのキャラのイメージはそのまま作品の色や方向性を決めるので、強烈なインスピレーションがあると御の字だけど、降ってくるの待ちでもいいし、バールみたく白紙の上でコツコツ作ることもできるみたいです。(よっぽど暇だった)
キャラができる背景には一見関係なさそうなことが実はいっぱいあって、出来上がったキャラはその時代の記憶や、その時の私の周囲の記憶まで詰まっている気がします。
それを今この瞬間に、ブラッシュアップして、まるで時代に挑戦するように送り出す。
意味があるのかはわからないけど、作った頃のまま出すのは工夫がないというか、私の替わりに今を生きてほしいなぁ、と思う。
A.人物毎に違っている
……この質問、キャラのことしか聞いていないけど、ニワトリと卵じゃないけど、話を書く際に何をどこまで考えるかはいいのかな? (前に座談会の質問にあった気がするけど)
キャラがいて話を作る人と、話があってキャラを作る人と、区別のない人といると思う。
前提がどれかによってキャラの作り方は変わってくる気が……この質問の前提は書く話は決まっていて、出すキャラの情報をどこまで詰めておくものか?ってことが知りたいだろうから、うにゅー、私のは参考にならないね。
オマケ
◻︎パンサ・マティア
1.性格
2.主人公との身長差
3.印象(雰囲気、カラー、とがり具合)
4.容姿
5.主人公から見た印象(仕様)
6.人間じゃないこと
7.名前
8.職業、育ちの悪さ、年齢のサバ読み
9.不良になった理由
10.高潔であること
11.主人公の知らない素顔
12.実年齢
13.過去と現在の髪型と服装の変遷、今の方が若く見えることの意味づけ
14.苦手なもの
ふわっとしてる主人公に比べて、地に足の着いてるこの感じ、小悪魔ちゃんにならなそうなパンサです。
はじめは主人公(バール)を一本立ちさせるために補佐で生まれたキャラだったけど、微妙に主人公の影にいるので脇役っぽいノリでリベラルに発想したら、オリジナルな設定になってしまい、彼女を案内人にそこを掘っていく過程で、ストーリーと世界観が根を下ろした。
え、じゃあ主人公を掘り下げても無意味なのか? といえば、バールはオタクなので特定の分野にばかり関心を寄せ、そっちが広がる。(作者的にはメインテーマ…)パンピーにはどうでもいい世界が拡がる。
あとは、基本的に厄ネタキャラなので、主人公は各種イベントの発生要員。
おかしい。絵ではパンサは小悪魔してるのに。そういえば仲間が描いてくれた絵は色っぺー姉御だった(唇がぽってりしてた)、そういう印象なのか。
書き出しはもはや抗えないし、仕方ないとして、一周回って絵の通りになるよ、きっと、いや絶対そうしてみせる、と信じて書いて進化させるしかないな、答えは先にあるんだろうな。(成長してなんで小悪魔になるのか? 腕の振るいどころデス)
独り言を長々と失礼いたしました。