※本編のネタバレ全開でお送りいたします
※自分で考察したい方にはおすすめしません
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https://kakuyomu.jp/works/1177354055503800437コンセプトは「不安定な子供」。
大人びていてしっかり者の少年ですが、精神的に不安定なところもあり、自分の能力のせいで他人を傷つけるのを恐れています。
錬金術師で、病的に几帳面ゆえに時間をかけて作業しますが、その才覚はピカイチ。
キーワードは「秩序と混沌」「飢餓」。
正気を失うとホムンクルスとともに無差別大量殺戮をしてしまう。意識も曖昧で記憶も混濁、意思の疎通不可能というカオスっぷり。それを抑制するかのような普段の几帳面さ。このへんは第5章の近況ノート参照。
「飢餓」というのは物理的なものはもちろん、精神的なものも含まれます。
「子供に食べ物を与える」というのは最も原初的な愛だと思うのですよ。にもかかわらず、ヤーラは弟とともに監禁され、飢えに苦しみます。親からの愛情まで断たれてしまうわけです。
ヤーラの両親はあまり親としての責務を果たせているとはいえませんでした。錬金術師の父親は研究がうまくいかずに酒に溺れ、母親はそのストレスで家のことどころか育児まで放棄。必然的にヤーラがその埋め合わせをすることになります。
普段から弟の世話を任されていた「小さな大人」である彼には、上手な甘え方がわかりません。
そんな中、ホムンクルス=弟が両親を食い殺し、これを「身を挺して食料になってくれた=愛情」だと無意識に解してしまいます。
ホムンクルスがやたら生き物を捕食していくのは、このためです。彼は愛情に飢えている。でも上手く甘えられない。代わりに弟に「愛情」を与えることで、自分も救われようとしているのです。自分と弟を同一視しているのでしょう。
このへんは「爪を噛む癖」にも表れてるかなと思います。
不安を感じる→誰かに助けてほしい→でもできない→代わりに爪を噛む、というメカニズムです。
不安が強くなると血が出るまで噛みます。それが暴走モードオンの予兆だったりします。
あんまり可哀想なんで、彼の周りには性格のいい人たちを配置した……つもりだったんですか、なぜこんなだらしねぇアホなチンピラ軍団になった。
普段は礼儀正しい少年ですが、彼の中の「どうしようもない人」フォルダに分類されると、途端に冷たくなります。酔っ払ったときのゼク&ロゼールはすでに入っていることでしょう。
ただ、弟のこともあって人の世話を焼くのは大好きです。「もう、しょうがないですね」とかぼやきながらも面倒見てくれるタイプ。ほんまにオカンやん。
だから、エステルみたいに放っておけない女の子とは相性がいいのでしょう。錯乱してても彼女だけは攻撃しません。先に述べた「警戒しようがない」性質も影響しているのかもしれません。もしかしたら他の理由もあるかもネ。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
このコメント欄でもツイッターでもいいので、皆様もうちのキャラたちのことを語っていただけたら作者は狂喜乱舞します。
連日なんかすげーコメント頂いて舞い上がっております感謝感謝。