唯ノ芥

か細く頼りなく空に浮かぶだけの月かと思えば…
読む程に内なる強さが文字に乗って
満月への序曲であることを感じさせてくれます
その輝きは次第に強く
触れた人の心に刻まれていくのです

　医学、音楽、美術が白百合の病に罹った美少年の美しさをより高次なものへと導いていって、日常の中の非日常、非日常の中の日常を絶妙なバランスで与えてくれます。 　すべての文章を一字一句…続きを読む

握り締めたナイフは── 時に脅しになり 時に人を傷つけ 時に自分を臆病にさせ 時に下らない自信を与え 時に破滅を呼び 時に逃げる事を許さず 時に孤独にさせ 時に刃向かってきて そ…続きを読む

血反吐のような想いは内包すれば即ち毒となり、滲出さすれば即ち嫌悪となる。 しかし、その蟠った想いは自身に対する純な心から出る。 形を失っているのは自分なのか世界なのか… そんな哲学…続きを読む

詩は会話のようなもので直接的に語る人もいれば、間接的にぼかす人もいる。
間接的に語る詩の想像の余白が好きで、私は詩を読み書きしていることを気づかせてくれる作品。

とにかく読後に彼女の真実が気になるところですが、恐らくそれ…

夢でしょうから…

畳み掛けっていうのはとほうもない教養と、どうしようもない変態性と、どうにでもなれっていう諦めが必要なのだと勉強になりました。

登場する宇宙人がされていることがマッサージやお灸ということもあって、私は認知症の方と現代の世界との齟齬という解釈に至りました。 ただ相手を知ることが時に恐ろしく困難で、知らぬうちに…続きを読む