前回の近況ノートで、
「いっそのこと、女子目線に徹底した方がいいのかな……??」
なんて書いていたら、別の小説投稿サイトのコメント欄のやり取りで、とあるフォロワーさんから意外なコメントが。
「おっと完全に女性だと思っておりました^^; 失礼さんでした…」
うーむ。
そのフォロワーさんは、自分の投稿サイトでのデビュー作『140のふたり』から代官坂のことを知ってくれたのですが、それ以来2年近く、ずっと勘違いしていたんですねえ。
『140のふたり』は、女子高生の恋を描いた作品で、彼と会った時のドキドキとか焦りとか幸せとか、女子高生の内面になり切って一年間毎日書き継いでいたものでした。作品の語り口のまま、女子高生だと思われていたとしたら、夢を壊してしまってゴメンなさいですね。まあ、元女子高生くらいで、さすがに現役だとは思ってなかったか。
さて、Noteさんの方で、創作大賞2024の募集が始まっていますが、そこで審査側に入っている各社さんが「どんな作品を求めているか」を書いていて、これが結構参考になります。
出版社系のところは、大体予想通りの「狙い」みたいなのを書いているんですが、テレ東さんのコメントが正直で面白い。
『壮大なスケールのものはお金がかかりそうなので、テレ東には向かないかもしれません。規模感では他局に太刀打ちできないので、ジャンルは同じでもテーマの切り口が斬新だったり、どこもやっていないような狭い分野を掘り下げたり、とにかく守りに入らないことがポイントかもしれません。』
うむ。さすがはテレ東。「孤独のグルメ」とか「勇者ヨシヒコ」とか「東京女子グルメバーガー部」とか、深夜枠で、低予算でも斬新な切り口のドラマを連発しているだけある。スキ♡。
テレ東に拾ってもらえることを狙って、「お仕事小説部門」とか書いてみたくなります。
自分が作品にできるほど深く知っているお仕事というと、経理部とか情シスとかコンサル業界だから、どんな切り口が斬新かなあ。
本業が忙しいのに、トラブル状態になっている情報システム化プロジェクトの兼務を命じられてしまった経理部の女子社員と、情報システム部の下請けベンダーの下っ端女子社員の、立場の違い百合とかどうやろ。
経理部の女子は、押し付けられた仕事が嫌で嫌でたまらないから、ベンダーの女子にも辛く当たる。ベンダー女子はまだ経験が浅くて、先輩男子社員からもハラスメントまがいの扱いを受けてるし、ユーザーの経理部女子からも邪険にされて凹んでる。
でも、トラブル状態を解決するために、仕事に真っ直ぐ全力でぶつかって行くうちに、経理部女子の信頼を得て少しずつ心のつながりができてくる。経理部長と情報システム部長は犬猿の仲のライバルだから、仕事はやりにくいけど、現場同士でなんとかやり繰りすることでプロジェクトは正常化して、ようやく回り始める。
そんな中、システムデータの移行で大トラブルが発生して、ベンダー女子が大ピンチに。
どうにかしようと必死で闘っていても、なかなか解決できず、ベンダーの立場が悪くなっていく一方。
経理部長は、失敗の責任を全て情報システム部長に押し付けてプロジェクトを頓挫させるつもりだから、経理部全員に協力するなと申し渡している。
しかし、経理部女子は、ここで失敗させるのは会社の利益にならないし、何よりベンダー女子の初仕事が潰えてしまうのが許せない。なんとか解決策のヒントを思いついて、ベンダー女子にこっそり伝える。
他の経理部員が誰も助けてくれない中、経理部女子とベンダー女子の二人で徹夜で復旧計画を作り上げ、情報システム部長と経理部長にプレゼンする。言を左右する経理部長にキレて、啖呵を切る経理部女子。意気に感じた男性経理課長が、CFOに直に根回しし、復旧計画にゴーがかかる。
復旧作業で徹夜二日目の夜明け、ようやくシステムが正常化して検証に合格したところで、プロジェクトルームのソファーに転がり、手をつないだまま爆睡する二人。周りで、一緒に闘ってきた情報システム部の部員たちが、暖かく見守る。
朝九時に、スマホで定例朝会のタイマーが鳴って飛び起きるベンダー女子が、毛布を掛けられて経理部女子と添い寝している状況に気がついて、真っ赤になるとこでエンド。
システム部の仕事っぷりが面白く描けるかですよねえ。専門用語をわかりやすくして、臨場感と没入感を出せるか。
ロケ費用は、どこかのオフィスっぽいスタジオを借りれば安上がりで済むから、テレ東さん、どうでしょ?