秋空 脱兎

あらゆる場所で怪獣が出現するようになって千年が経ち、ついに星系外からの侵略者すらも姿を見せるようになった地球。 長きに渡る戦いに疲弊した国家政府が統治能力の減衰を見せ始める中、危…

黒づくめの少女が町の一角で見つけた見覚えのない建物は本屋のようだった。 しかし、書かれている言語はまるで読めないものばかりで……。

惑星歴二百十七年。豊かな森林に包まれたテンパスフュジット王国が、第一王女アキュティシマ＝クァカスの奮戦虚しく滅ぼされた。 それから百年後、惑星歴三百十七年。ツルバミを自称するエル…

青年、逆井綾音（さかい・あやね）の唯一の親友にして幼馴染の寿樹恵（ことほぎ・めぐみ）が原因不明の死を遂げてから二か月後。 孤独になってしまった彼の下に、死んだはずの恵から届け物…

時空も宇宙も越えて旅をしている剣士・コギトは、色々あって、どこかの宇宙にある地球の日本のどこかの都市部で、踏鞴場流介（たたらば・りゅうすけ）という少年の家に居候していた。 ある日…

夜が更けると、人も人以外の生き物も見かけなくなっていく。 誰かに気を遣う必要も、なくなっていく。

空から下りてきた青い球が猫に変化したのですが、変わった出会い以外は普通の猫でした。 と思っていたのですが、ある日、突然喋り始めました。しかも一人称が『某《それがし》』でした。 で…

十六歳の少年・寄辺篝（よるべ・かがり）には、同い年にして幼馴染である明日葉陽凪歌（あしたば・ひなか）という少女がいる。 陽凪歌は数か月前までたった一人で怪獣と死闘を繰り広げ、苦心…

駅前のハンバーガーショップに立ち寄った「ボク」は、隣の席に座った見ず知らずの人に話しかけられた。 曰く、明日引っ越すらしく……？

どこかの世界、人類の九分九厘が死に、後は緩やかに文明の痕跡が消えていくだけとなった惑星。 終わり行く世界をあてもなく旅しながら細々と生きている二人の人間が、偶然、廃墟を発見。キッ…

不老不死が実在する、どこかの世界の話。 不老不死にならざるをえなかった男と、旧友の最後の一人が、海辺で僅かな時間語らうのですが……。

大学生の私が住むアパートの隣の部屋には、開業魔女の匝瑳璃々（そうさ・りり）という少々……いやかなり厄介な女性が住んでいる。 何が厄介かって、実験に失敗する度に余波で私の部屋の壁を…

ある日、二人の中学生が登校していた時の事です──。

こう、私の（あまり機能していない）観測範囲内では、比較的新しい言葉なんです、「推し活」。 いつ頃から使われ始め、普及したのか、そこまで分かるようになれればいいなあ、なんて……。

※以下、本文に至るまでの出来事 言葉を話す二振りの剣を得物とする旅人・コギトは、先の戦闘で片方の剣が折れてしまい、困り果てていた。 『間に合わせでなくちゃんと良い金属を使った剣…

　二〇二〇年、日本の東北地方の一角にある地方都市、冰山市。 　中学一年生の少女、真野 舞（まの・まい）は、同学年の友人の水野 心咲（みずの・みさき）と務川 椋子（むかわ・りょう…

機械仕掛けの神のような存在と、そのお目付け役は、『世界の果て』に辿り着きました。

ただ一人。たった独り。 だから何だという話だ。

私こと日暮 夕日（ひぐれ・ゆうひ）は、放課後に、クラスメイトでウルトラ美人の月夜野 凜々花（つきよの・りりか）とファミレスで駄弁っていた。 私が居眠りした後、話題は『尊いとは何か…

ある日の夜、誕生日が近い訳でもない姉が「誕生日を祝って欲しい」と言い出した。

わたくし、今年はカクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップの皆勤賞を狙おうかと考え、ここ最近で一番の執筆密度になっています。 さて、第六回のお題が出たのですが、どうやら不思議な…

朝起きたら、世界中から人がいなくなっていた。 どうやら、皆インターネットの中にいるみたいなのだが……

主人公と幼馴染みの訳アリ何でも屋は、ある日『鍵を開けて欲しい』という依頼を受け、一時間もかけずに完遂してしまう。 いい意味で割に合わない追加料金をチップとして受け取った事もあり、…

紹介文を入力…

「もし、これから世界が滅ぶって言われたら、アンタはどうする？」 クラスメイトの芹澤アキヒコに言われた言葉が、地響きよりも雄叫びよりも、ずっと耳に響いている。 道路が、建物が全部…

破り捨てられていたメモの裏には、こう書かれていた。 『何ていうか、今まで悪し様に扱っていたものを歯触りなり耳障りのいい言葉で塗り込めようとしてる気がして使う気になれない』 ……何…

　人類の文明が滅びる事となった『討滅戦争』から×××××年。 　この星には、生き延びた極少数の人類、戦争を戦い抜いたロボットやアンドロイド、廃棄された機械を寄せ集めた体を持つ『械…

黒塚（くろづか）。福島県二本松市（旧安達郡大平村）にある鬼婆の墓と、その鬼婆の伝説。 ネットで軽く漁れば出てくる程度の情報をまとめたものですが、ご容赦ください…

高校進学を機に親元を離れて一人暮らしを始めた少年・剣崎 薫（けんざき・かおる）は、映画を見るために駅前に向かい、そこで迷子の男の子に話しかける着物姿の少女を目撃する。 その後、…

生活に魔法が寄り添う街──『シガミティク』。 この街では、大きい物は原動機、小さい物なら水回りと、隅々まで魔法が行き届いている。 この街で、十代中頃の少女、クロエ・ホワイトは、…

　クリスマスの夜、バイクに乗った舞は、家路を急いでいた。何でも心咲と椋が家で｢クリスマスパーティ｣なるものをやるらしいからだ。 　そんな舞だったのだが、運悪く、ビースト（人食い…

四羽のお兄ちゃんとお姉ちゃんがいる男の子、うさぎくんは、お父さんとお母さんが大好き。 ある日の夜、夕ごはんを食べた後の事です。 うさぎくんは、家族でお風呂に入る事になります。

　二十代中頃の女性、東和薫（とうわ・かおり）は、幼馴染みの男、片平天音（かたひら・あまね）が大怪我を負った状態で道端に倒れているのを見つけた。 　直後、突然空がガラスのように割…

　ある朝、二十代後半の青年がカレーを煮込んでいた。 　調理台に置いてあった香辛料の味が気になり、それを口に運んだ。 　それは男が食べた事がない香辛料だった。 　香辛料は柑橘類のよ…

　初夏のある日、十三歳の少女である真野舞（まの・まい）に、身に覚えがない届け物が届く。届け物の段ボールを開けてみると、その中身は、蒼い宝石が嵌め込まれたペンダントだった。 　ペ…

　好きな事はゲームとWeb小説漁り、成績は全然振るわない、本当に何の取り柄もない高校二年生の少女、孤門千尋（こもん・ちひろ）が日曜日に自室で寝転がっていると、突然天井辺りに光点が…

異物（注：人間、妖怪、動物に酷似しているがそれら全てと異なる存在。大なり小なり悪意を持ち、人、妖怪、動物を見境なく喰らう）退治を生業にして暮らしている兄妹、ヒノキとウタコ。 　あ…

　夫のアキオと妻のミカの日常の一コマ。

俺、夏霞和真（なつかすみ・かずま）には、妹の実夏（みか）がいる。 俺が高校一年生、実夏が中学一年生になった夏休みのある日、それは起こった。 実夏が、交通事故に遭ったのだ。 実夏は…

仕事人間である二十代中頃の女性、フラグラント・オリーブは、上司であるマヤキタに無理矢理有給休暇を取らされる。 手持ち無沙汰になってしまったフラグラントは、前々から気になっていたと…

　ある休日の日の優樹（ゆうき）と陽香（はるか）のお話です。その日、いつものように窓から優樹の家に入った陽香は、気になる人がいると言い出して――。

　まあ、普通に思い出をポツポツと言うだけです。