コンピューターゲームの歴史において最大の分岐点があるとすれば、間違いなく「付けても付けなくても大してコストが変わらないから、特に深い理由は無いけどゲームボーイに通信機能を付けた」事だろう。
もし通信機能を付けなかったらポケモンは産まれなかったし、仮に産まれたとしても「マイナーハードのマイナーなRPG」で終わっていただろう。
実際、ゲームボーイがバージョンアップする際には通信機能を削除する案もあったらしく、ポケモンの無い世界というのは薄皮一枚を隔てて存在していただろう。
ポケモンの無い世界では当然株式会社ポケモンも、ポケモンセンター(ポケモングッズのリアル店舗)も、ポケモンのカードゲームも、もちろんポケモンGOも無い。
さらにポケモン発売前はゲームボーイ用ソフトは「『年間』数タイトル」しか作られないという末期的な状況で、それをポケモン1本で大復活を果たした歴史がある。
そのポケモンが出ないとなるともしかしたら携帯ゲーム機市場自体がスマホの登場を待たずして早々につぶれていたかもしれない。
真面目な話、かなり真剣に人類の歴史は大きく変わっていただろう。それくらいのインパクトがあると言っても決して言い過ぎではない。