https://kakuyomu.jp/works/16817330666557495210/episodes/16817330668832651384怪異さまナー☆TSU・CHI・NO・KO そのヨン 蛍子さん
……その分新しい謎とネタは撒きましたが。
前回に引き続き、本作の最重要人物である土屋夫妻の紹介編、その後半です。
見どころは、何より土屋先生のダメっぷり。なにより作者的にここが一番力の入ったところです。ただ苦労はしませんでした。いえ、いっそ……
もう楽しくて仕方がないという(笑)【あの】土屋のイメージをどうやってコワしてくれようか、アイデアが浮かぶ度に一人でニヤニヤでした。そもそも、前回の冒頭でとある若い家元との会談シーンを入れたのは、偏に、今回ずっこけさせるための布石です。仕込みバッチリ。
作者の私の脳内イメージでは。シリアスもしくは感動的シーンでは重みと人格の高さを醸す渋いイケオジの先生が、ギャグシーンでは途端に2頭身のチンチクリンオジチャンになってしまうような。そういう漫画チックな味を目指しました。
さてその分、今回「凄み」を見せてくれるのは、土屋の妻・蛍子さん。実は色々とダメだった先生を半分尻に敷くかかぁ天下っぷりと、完璧接待に、怪異たちを陰で差配するしたたかさ。それと……
彼女にとっては、土屋先生はやっぱり今でも「大殿様」なのです。ここは匂わせ程度に。
土屋先生の正体、これも早々とオープンにしちゃいました。今並行して書いている「沼蛇の魔女と石の巨人」、あっちが「登場人物の過去の思わせぶり」ばっかりになってしまって、少々反省気味だったので。こっちはそこはアッサリサッパリスッキリで進めようかと。
ただしその代わり、「夫妻がノッコに隠していることとは何か」という別の謎を匂わせ。要するにノッコの「出生の秘密」です。夫婦共々妖怪、それは今回で明らかに。ですがノッコは「養女」。実は本編でまだ「ノッコと土屋夫妻に血の繋がりはない」ということが言及されてないわけですが。ノッコが二人を呼ぶときには「お養父さんお養母さん」と呼ばせています。
ここはわざとらしくなっても、最後まで引っ張るところなので。ご期待ください。
さて次回、早苗の祖父で師匠・凄腕退魔師の源十郎を登場させる予定です。「コイツが出てきてまた話がヤヤコシクなるタイプのキャラ」として。
そしてもう一人、口裂け女が仲間と追っていた「フラフラしてるくせにすばしこい」お邪魔虫的な新キャラも登場……させたいんですが。
そんなに盛り込めるかなぁ、と。一話書きあげて今、お悩み中な作者の私です。