先日、拙作「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」が★100に到達しました。
100ですよ100。友達100人出来るかな♪の100ですよ。「たくさん」を象徴する数字ですよ。自分1人+友達100人なのにどうして富士山の上でおにぎりを食べるのは101人じゃないんでしょうね。誰がハブられたんでしょうね。100人ぐるみで1人ハブとかハブるために仲間に入れた感すらありますよね。どうでもいいですね。すいません。
で、せっかくなのでまた記念碑として近況ノートを書こうと思ったのですが、裏話はもう書いてしまっているので作品語りでもしたいと思います。今回は「楽に書けたキャラ」と「書くのが大変だったキャラ」について語ります。なお世の中にはあまり創作物の作者に作品語りをして欲しくないという人もいるらしいので、そういう方はブラウザバックして下さい。
「楽に書けたキャラ」の筆頭はケイトさんです。
仕草も発言も深く考えることなくポンポン出てきました。作中一番のお気に入りキャラです。以前の裏話で述べた通り、β版にはいなかったキャラなんですが、現行版に登場してくれたおかげで作品の厚みがグッと増したと思います。
実はストーリー的にはいなくてもどうにかなるんですけどね。でも物語的には絶対に必要。そういうサブとメインの中間のような面白いキャラを生み出せたことは、自分でも結構嬉しかったりします。
マコトさんも「楽に書けたキャラ」に入ります。
作中で本人が自己言及している通り、大人の狡賢さを持った「卑怯」なキャラなので好き嫌い別れると思うのですが、そういう人間らしい面が自分の中ではしっくり来ました。
例えば「3-2」とか、純くん目線だと分からないので分かりやすく表現はしていないのですが、思いっきり嫉妬してるんですよね(読んでいて察した人は察したと思います)。でも自分は純くんの人生に責任取れないし……とか悶々とした結果、取った行動がアレなわけです。めんどくさい大人だな。でもそういうめんどくささがリアルで書きやすかったです。
あとは近藤さんも「楽に書けたキャラ」です。
近藤さんが出る場面はギャグ色が強くなるので軽快に書けるのと、「近藤さんに対する純くんの辛辣さ」が好きなのが執筆が捗った理由です。特殊な属性を持ったマイノリティは差別もされるのですが、時には逆に神格化されることもあります。某24時間チャリティー番組の影響を受けた人たちの中で「障碍者は心が綺麗」的な暴論が雰囲気としてまかり通ったり、同性愛を好む腐女子の中に「男女の恋愛と違って同性愛はピュアだから好き」という層がいたりします。
そんな中、同性愛者である純くんに悪気なく失礼にあたる近藤さんに対し、純くんは純くんで「完膚なきまでにタイプじゃない」「脳みそまでブリーチしちゃったんですか」と超失礼なことを考えているという構図が面白く、近藤さん絡みは割とすんなり書けました。
「書くのが大変だったキャラ」は圧倒的。他の追随を許しません。三浦さんです。
作中における三浦さんの役割は一言で言うと「女の子」です。彼女を「女の子」として魅力的に書き、主人公である純くんとの関係を印象深く描写出来ないと、「純くんと三浦さんの物語」である作品そのものが空中分解してしまいます。
なのに一人称作品の視点キャラである純くんが「女の子」の魅力を感じ取れません。「首筋から立ち上る甘い女の子の香りが僕の胸をときめかせた」とか書けないのです。ときめいた時点でキャラ崩壊なので。これは三浦さんを魅力的に描写する上でとてつもない枷になります。
正直、今でもこの問題を上手くクリア出来たという自負はありません。ただ以前、裏話を書いた時の近況ノートで阿瀬みちさんが「純くんと三浦さんの関係がなかなか泣かせる」的なことをコメントしてくれて、一応はちゃんと書けていたのかなと少しほっとしました。
他にも「β版から現行版における小野の超躍進」とか「作者が説明しないと絶対に分からない登場人物の嘘」とか語るネタは色々ありますが、今回はこの辺でお開きにしましょう。次は……★200……週間1位……うん、ないな。まあ機会あればそのうち。それでは