🎻柏原「音響効果が抜群なんだよ。専門的に言うと木質ホールだな。石造りや混凝土(コンクリート)と違って、残響が柔らかい。まあ、好き嫌いはあんだろうけど、今じゃ貴重な演奏会場だ」
👩🍳白夜「挨拶もなしに話し始めるのは、ちょっと止めて欲しいかも」
👩🎓極夜「楽団リーダーは、今の連載と無関係なんで、新規のフォロワアさんが吃驚するであり〼」
👩🍳「それはお互い様かも…あ、いけない。前口上を言わないと駄目なんだった。えーと、先ずは下段の寫眞をご覧下さい!」
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👩🎓「無事、戻って来たでありますか?」
👩🍳「寫眞が二枚。木造の校舎にも見えるけど、これがホールなんだ」
🎻「外観だと少し分かりにくいな。これは入り口で、二階がオーディトリウムなんだが、奥行きが結構あって客席も三百を超える。どっかの曲藝團のテントとは比べものにならん。まあ、俺は入ったことないんだけどな」
👩🎓「今から何年前になるのか、落成が明治二十三年と古いのであります」
🎻「西洋音楽の殿堂だな。山田耕󠄁筰や瀧廉太郎といった近代音学の大立者がこの舞台に立ったほか、日本人が演じる初のオペラもここで初めて上演されたんだ。マダム・バタフライこと伝説のプリマドンナ、三浦環な」
👩🍳「歌劇なんだ。私たちのライヴァルってことだね」
🎻「短いスカアトをひらひらさせるレビュウじゃないぞ。本格派な」
👩🎓「これ、前に門があって、大學構内ではないような」
🎻「移築したんだ。老朽化して地方で保存する話が進んでたんだが、卒業生らが上野に残そうと主張して運動になった。で、少しだけ引っ越したって寸法さ。今は藝大の校門の近くにあって、重要文化財にも指定されたんだ」
👩🍳「今も使われてるってことなの?」
🎻「ひと月に何回か演奏会も催されているし、展示会もやってるな」
👩🎓「寫眞だと木造アパアトにも見えたりするのであります」
🎻「いや、大きな屋根が特徴的なんだが、写ってないな。これ、撮影が福助か。まあ、ちっこいから仕方ない」
👩🍳「それはそうと、リーダーは連載中のに出てるんだよね」
🎻「友情出演ってやつだな。十五話にちろっとな。そんで、五十九話では、ヴァイオリンの演奏を書肆で披露するぜ。まあ、こっちも端役だけどな。見世の出口で巨大な斧を見付けるんだが、そこは旧作と関連する逸話だ」
👩🎓「どこかの洋館から掠め取ったジャズのレコードを売り捌く話であります」
👩🍳「章兄や私たちも出るんだけど、台詞なしっぽい…」
👩🎓「場所は銀座。通し番号で言うと第六十九話であります」
👩🍳「もう決まってるんだ」
👩🎓「座付きがラストまで予約投稿したとか。合計で何話になったのやら。分量が予定より増えたとか。やれやれ、結局、宣伝なのであり〼」
(寫眞撮影:福助)