現在、連載内容よりも一足先に二本松藩を水戸領内に向かわせ、その情報の整合性を取っております。
多分、従来の「天狗党」の小説って、武田耕雲斎+藤田小四郎らの「西上」の過程を書くものが多かったと思うんですよ。
その前の、尊攘運動の破綻に始まり、水戸藩内訌、そして田中隊を扱っている作品は、割とレアキャラだと思います。
Xのフォロワー様からもご指摘されたのですが、恐らく「西上」から扱わないと、水戸藩の政情が日々刻々と変わり、かつ幕閣の動きや長州藩の動きも同時に追わないと尊攘運動の全体像が見えない……という、書く方も読む方も難しい作品になるからなのでしょう。
もっとも私の場合は、あまり深く考えずに「なるみんの唐突な彦十郎家家督相続からスタートしよう」としたばかりに、40万字(現時点での想定)という大作になってしまっただけですが^^;
ですが、やはり「討伐」だけを切り取って扱った場合、一方的な「勧善懲悪」作品となってしまい、薄っぺらい正義感で終わる作品になってしまったんじゃないかなあ……という気もします。
大分伏線回収も進んできましたし、後は一気呵成に仕上げられればいいのですが。
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ここから先は、割と珍しい?日立地方における天狗党と諸生党の争いについて書いていきます。
→二本松藩が受け持たされたのが、この方面の戦闘でした。
二本松藩が対峙する相手も、筑波勢(藤田隊)、山野辺勢、田中隊(ザンギリ隊)など目まぐるしく変わっていきますが、従来はあまり扱われてこなかった天狗党の話としてお楽しみいただければ、幸いです。