花イベント2作品の感想(黒弐仁様・増田朋美様)

こんにちは! あははCAT(キャハハ)です!
花イベントに投稿された作品を読ませて頂いたので、感想を残します。

※花イベントに対する感想スタンス
作者様からのご要望がない限り、面白かったところ(良い点)のみを書いていきます。なお、作品に対する改善策の意見は一切言いません。

【極彩花】 作:黒弐仁様

▼極彩花
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886348238


―Good Point―
・出だしから「なんだろ」と思わせ、気になって最後まで一気に読める
・どんでん返しが面白い
・徐々に変わっていく主人公の描写が秀逸

初めまして、黒弐仁様!
この度は花イベントに小説を寄稿してくださり、ありがとうございます!

作品の「極彩花」を読ませて頂いたのですが、どきどきしながら最後まで楽しめましたw正直に申し上げますと、始めは不思議な花弁との出会いによってどんな話かな〜とわくわくしながら読んでいたんですが、主人公が豹変したあたりから「なんだなんだ!」って惹きつけられましたね!w

そして面白さの決定打となったのは、どんでん返し。感情を吸われて、記憶喪失とかそういうものになるのかなぁと予測していたのですが、よもや花そのものになっていくとは思いもしませんでしたwしゃべることもできず、身体も固定されて動けなくなるわけですから、脳死状態の植物人間のようなイメージでしょうかね。

いやー本当にあったら戦慄しますよ!
正直、作中で美智子が口にしていた薬なんかよりもっと怖いです。だって薬は更生の余地がありますけど、これは終わりですからね! とはいえ、私も花が好きなので、悟くんのようにほいほい珍しい花についていってしまう好奇心の行動はよくわかりますwなので、気をつけなきゃなーと勝手ながら反省しましたw

あと、個人的にいいなと思った点が「主人公の豹変」です。花によって徐々に悟くんの感情が剥き出しになり、大切な人を傷つけてしまうんですよね。しかも、その感情も情緒不安定で、怒ったと思ったらいきなり泣き崩れたりします。美智子ちゃんが「薬きめてんじゃないの?」と思うのも当然ですねw

序盤で見せた、あの健康的な悟くんとは思えない変わりっぷりに読者は間違いなく驚くと思います。下手すると引くかもしれませんがw
でも、その豹変っぷりが逆によかったですね。加えて、豹変してしまった原因が発覚した後、最後の1回と決めてもぐってしまうところも。人間は1度、快楽を得てしまうと依存性が高まって離れられなくなってしまうので、悟くんが起こした行動もなんとなく分かりますw

あと余談ですが、花びらが美智子の前に降ってきたときは「ダメだ美智子!」と叫びそうになりましたw
それでは、変わったお花の小説を読ませて頂き、ありがとうございました!


【花によせて】 作:増田朋美様

▼花によせて
https://kakuyomu.jp/works/1177354054888972672


―Good Point―
・世間体に縛られた生き方の幸と不幸
・女の子や先生のことを通して、浩二の生き方に影響する
・エピソードに絡ませる花の使い方が面白い
・蓮華の花言葉=心が安らぐ

初めまして、増田朋美様!
花イベントに参加して頂き、ありがとうございます!

本作品では、会社員の浩二さんが女子高生、世界的指揮者の広上さん、磯野先生と様々な人と関わり(あるいは見て)、自身の生き方を見つめ直していきます。そもそもの話ですが、主人公の浩二さんは世間体の目を強く気にしています。もはや気にしすぎレベルですw

でも、エピソードとして書かれていましたが、実際に自立しているしていないで、人の目が変わるのは事実ですね。生き方なんて本人の自由だとは思うのですが、やたら批判する人はいるんですよねwなんでしょ、その生き辛さを作品内からひしひしと感じたような気がしますw

ただ、浩二さんは生き辛さを覚えつつも、批判をもらわないように淡々と仕事に打ち込んだわけです。それは尊敬するべきことだな、と思いました。

あと花イベントに沿って話しますと、こちらの作品では終盤で「蓮華」「梅」「桃」「蒲公英」と花が一気にでてきます。特に印象的なのは、やはり「蓮華」と「梅」でしょうか。なぜこの二つなのかというと、作中で対比として使っているんです。

>小さな水穂は、大きくなりたくてもなれずに、体を壊してしまった。つまり、花を咲かせたくても、咲かせられずに肝心のものを落とすのだろう。それなら蓮華の花のままでいればよいのに、蓮華の花のままでは、いられないという事情があった。蓮華の花は梅の木にはなれない。でも、同じはなと言うものは咲かせる。

深い文章ですね!蓮華は小さくて綺麗ですが、大きな梅の木になれない。これは、中盤あたりにでてきた磯野先生のことを言っています。

>あの先生は、自身が本当に貧しい階級だったから、なんとしてでも、ピアニストの地位を得たいがために、必死になってゴドフスキーを弾き、結果として体を壊してしまったんだろう。

梅のように大きくはなれないけれど、花として咲かすことはできるなんて、ちょっとキザですけどかっこいいですねwちょっと惚れましたw

それから、浩二さんが自身を蒲公英の綿毛と比喩し、花を咲かすかどうかの一文が良いですね!今までは会社で打ち込み作業するだけの人生でしたが、これからの自分の将来に希望を持ち始めていることが伝わってきます。これはきっと主人公の成長?なのかもしれませんね!

長くなってしまいましたが、感想はこの辺で!
これからの浩二さんが、より幸せな方向へ向かうことを祈っています!作品を読ませて頂き、ありがとうございました!

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