こんにちは! 2作品を読ませて頂いたので、感想を残します。
以下、引用。
>なお、私の基本的な感想スタンスとしては「面白かったところ(良い点)」「つまらなかったところ(微妙だった/気になる点)」をメモして挙げて、改善策といった意見は一切言いません。
>とはいえ、今回のイベントは私がお願いしている立場なので、作者様から要望がない限り「面白かったところ」のみを挙げたいと考えていますw
【あまりにも脆い、ビオスフィア】 作:myz様
▼あまりにも脆い、ビオスフィア
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886248754―Good Point―
・ディストピア的世界観の中で希望となる花
・環境汚染に耐えられる主人公(および子どもたち)の想い
・ビオスフィア=biosphere:生物圏
初めまして、myz様!
花イベントに小説を投稿して下さり、ありがとうございます!
myz様の「あまりにも脆い、ビオスフィア」を拝読しましたので、こちらに感想を残します。まず印象的だったのは、人類のほとんどが環境汚染でやられていて、重金属元素と放射性物質がばらまかれているディストピア的世界観!というところですね!
人類荒廃の要因はネガティブなものでしたが、絶望的世界の中で生きる人間たちを想像するのは結構好きなので「お」と思いましたwそしたら思った通り、変わった人間たちが残っていてくれたではありませんか!
主人公を含む子どもたち(まるで選ばれし子どもたち!)は国家によって調整された特殊な子たちで、死ぬことはないのです。彼らは始めは世界救済(?)に力を注いでいたのですが、どうやら取り戻すことは手遅れのようで――。ここまできて、私は考えました。では主人公をこの世界で何を成し、何を残そうと考えるのか。
すると、出てきたのは「赤い花」です。
真っ白な世界で輝きを放つ赤い花。それは主人公のユーヴィクくんにとって、本当に綺麗に見えたでしょうね。作中でも言葉が出てきましたが、希望です。生物圏が壊れていく中、立派に生きようとする花は勇気を与えたことは間違いないと思います。(と、私は推察しましたw)
最後はブリザードに襲われないよう、ユーヴィクくんが身体を張るところで終わるのですが、ユーヴィクくんにとってはきっと最後の希望だったのかもしれませんね。惜しむらくは、いったい何の花だったかが気になりますw
アネモネだったら「深い愛」を感じますし、ストックなら「信頼」の想いがこめられていたでしょう。ダリアだったら「栄華」を望む気持ちも伝わってきそうですね。花を考えれば考えるほど、キャラの裏側を想像する幅が広がりますw
では長々と失礼しました。脆いビオスフィアの中で希望を得た、素敵なお話をありがとうございました!
【マーガレットとハイドレンジア】 作:名取様
▼マーガレットとハイドレンジア
https://kakuyomu.jp/works/1177354054888731148―Good Point―
・ハイドレンジアとマーガレットの伏線的発言
・精神科医の観察眼のすごさとやることのえげつなさ
・死の虜となった彼女らの恐ろしさ(まさにホラーはここでしょう)
初めまして、名取様!
花イベントに小説を寄稿して頂き、ありがとうございます!
このホラー作品で、背筋にぞくっときたのは間違いなく終盤w
ハッカーであるハイドレンジアの攻撃と精神的苦痛を与えるマーガレットの口撃。この両者は人の死(社会的なものから精神的、肉体的なもの)に魅了されており、死に関連することであればやってのける恐ろしさがあります。
この作品は読み返すと、いろいろ気づきがあって面白かったですね! 例えば最後のセラピーの日、マーガレットが「大人の女の人と話すことなんて全然なかったから」と言っているのですが、始めは何のこっちゃと不思議に思うわけです。あれ、精神科医の先生って女の人……?と。
ですが終盤で「容赦のない言葉で精神的に追い詰められた」とあって、「ああ、そういうことか!」と思いました(たぶん、そういうことですよね?w)
作中の中盤あたりで、マーガレットが激しい口撃でバカ男を窓から飛び降りさせていたので、先生から頼まれて言ったのかもしれませんね!
それから、もう一つ切ない部分を感じたところがありまして、精神科医の先生の秘めた想いです。娘を殺されていた上に妻は別の男にお金を使っていた事実が、もう痛々しくて……。そりゃ社会的に抹殺したいと思いますよね。
いや、それにしても面白かったです。最後のシーンで、おそらくマーガレットとハイドランジアであろう栞で、穏やかに締めくくられているのもグッときましたw
名取様なりの花の魅せ方、そして小説を読ませて頂き、ありがとうございました!