花イベント2作品の感想(若生竜夜様・ケンジロウ3代目様)

こんにちみ。2作品を読ませて頂いたので、感想を残します。
なお、私の基本的な感想スタンスとしては「面白かったところ(良い点)」「つまらなかったところ(微妙だった/気になる点)」をメモして挙げて、改善策といった意見は一切言いません。
とはいえ、今回のイベントは私がお願いしている立場なので、作者様から要望がない限り「面白かったところ」のみを挙げたいと考えていますw

【緋のクルシュニカ】 作:若生竜夜様

▼緋のクルシュニカ
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883854350

―Good point―
・物語の雰囲気が終始すごく良い
・心をくすぐるルビ(花の名前で冠名はグッときました)
・「花蓮舞」というオリジナリティある設定とキャラが面白い
・ラージャニカのどんでん返しからのキルハとヤナヒの展開

初めまして、若生竜夜(わかぎ りょうや)様!
この度は私の「花イベント」に参加して頂き、ありがとうございます。
いやー久々に頭をフル回転させて読んだ作品かもしれないです。というのも、名称を読んだ後に「この単語って何だったっけ」と必死に読み返していましたw

あ、ややネガティブな言い方ですけど、全然マイナスじゃないですよ。ルビ付きの単語のおかげで本作品の魅力がアップしているのも事実ですからね!
特にタイトルにも使われているクルシュニカ=神舞は、一人パソコンの前で「ほほぅ」と気持ち悪くニヤニヤしてました!ごめんなさい!w

さて上記4点を良きところとして挙げたわけですが、フォーカスを当てたいのはやっぱり3つ目の「オリジナリティある設定やキャラ」です。
作者様のルビ付き単語を尊重しつつ、物語を端的に表すと下記のようになります。

①蓮の都――カジャ・ギルマの王「イーファルージ」が、石舞台で舞うヨーナン藩国随一の花蓮舞「蕾蓮(カラジャ)のラージャニカ」を見つけ、従者のムルビダに蓮の宮(カジャ・ニリ)の花庭(ワラン)で舞を披露するようお願いする。

②しかしラージャニカは、石舞台で披露した蓮の女神(カジャ・スーサリ)に捧げる舞は女神のために舞うものであり、人のために舞うものではないと断る。激怒した王が剣を引き抜くが、他の舞ならとラージャニカが神鳥アグララの舞(正式名称あるならすみませんw)を披露。王の許しを得て、今後ラージャニカは花庭(ワラン)で舞い続けることに。

③ある日、あまりに凄いラージャニカの神舞(クルシュニカ)の絶技に、青銅琴(クンガル)の弾き手が次々と失踪。青銅琴(クンガル)なく舞うことは恥をかくことと同義であるため、ラージャニカはかつて琴楽の王女とうたわれたファルトマを指名する。

④しかしファルトマは、花蓮舞のラージャニカに何か不吉なものを感じて王に進言。すると、酷い嘲りを受けた上、青銅琴(クンガル)の役を負うこととなった。この時点で王のイーファルージは、ラージャニカの舞の虜に(もはや妄心w)。

⑤その夜(松明の火から想像)、ファルトマの青銅琴(クンガル)の音に奏でられながら、ラージャニカは悪神語り(バヤン・タガン)を舞う。舞によって妖しき魔女(ザウラ)の幻を見る。舞を終えたラージャニカに、王は明日の祭りである「蓮の女神(カジャ・スーサリ)」での舞を楽しみにしていることを伝える。

⑥その夜、王は悲鳴が聞こえて花庭(ワラン)の奥へ。すると、そこには――。(ネタバレになるので省略します)

⑦そして一通りの話が終わった後、いにしえの物語を話し合うキルハとヤナヒの二人に視点が移る。(ここもネタバレが入るので詳しくは本作で確認を!)

細かなところをいろいろ省いてしまって申し訳ないのですが、私が理解するためにこれは書いておいた方がいいなと判断しました。しかし、これは意図と違うということがあれば、ぜひ教えてください。すぐに訂正しますw

いやーこうして見ると、神舞(クルシュニカ)一つでここまで物語が膨らむとは、若生さんやり手ですねwすごく楽しませて頂きました。妖艶なラージャニカと王のイーファルージとの掛け合いによって、王がどんどん心酔していく様子もよかったですね!

現実にラージャニカちゃんがいたら、きっと何百人もの男たちがほだされていたことでしょう。そして、そのうちの一人が間違いなく私ですw
長々と書いてしまいましたが、「花」を使った見事な作品でした。ありがとうございました!


【少年と花、少年の花】 作:ケンジロウ3代目様

▼少年と花、少年の花
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887152448

―Good Point―
・戦争によって大切な人をなくす切なさ
・戦争の傷跡との対比で描かれる丘の上の綺麗な花々
・ベルくんの戦争に対する想いと好きな場所を守りたい気持ち

初めまして、ケンジロウ3代目様!
花イベントに小説を寄稿して頂き、ありがとうございます。

一気にガァァァーっと読ませて頂きました!文体はちょっと気になりましたけど、私は物語が面白ければなんでもいい派なのでスルーで。

この物語で重要なポイントは、主人公ベルくんの戦争に対する想いと未来で彼が残したことだと思いました。ベルくんは戦争反対派で、丘の上にあるお花に特別な想いを抱いています。しかし領土争いが起こり、丘は壊滅。さらに大切な人まで亡くなってしまう始末。戦争とはいつの時代でも絶対に起きてほしくないものだなぁ、と淡々と読んでました。

そしてベルくんも力尽きて終わってしまうのかと思いきや、最後に少しばかりの救いの話が待っていました。なんだか切ない気持ちに駆られる一方で、ベルくんの想いはいつまでも誰かに引き継がれていたんだな、と嬉しくなりました。

戦争という重いテーマの中、花に救われた少年の物語を読ませて頂き、ありがとうございました!

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