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『SINGULAR BLADES』設定メモ4:フォトンドライバー

主力射撃武装の設定その1。
毎度のことながら、今後の設定メンテで内容が変わる可能性は常にあり。
(特に数値が出ている箇所)
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【フォトンドライバー】
 劇中の時代、銀河標準歴1014年(A.D.4009)現在の最も標準的な中・長距離攻撃兵器。
 ポジトロンカートリッジの激発による電子-陽電子対消滅を線源とする、超高エネルギーのガンマ線パルスレーザー砲である。編光晶体(プログラミング可能フォトニック結晶)レンズが、莫大なエネルギーを細く収束しつつコヒーレント化し、マイクロ秒~フェムト秒単位の一瞬間に解放する。
 連続照射するタイプはフォトンカッターとも呼ばれるが、ほとんどはフォトンドライバーとの撃ち分けが可能なため、実質的に照射モードの違いでしかない。(パルス射撃/リニア射撃ともいう)

 レンズの形状には勢力・メーカーごとの傾向があり、CJPOが採用しているものは細く長いタイプ。利点は一発の威力・射程・照射時間を大きくできること、欠点は砲身が長大化すること。
 ザナドゥの艦船・シングラルなどに広く採用されているレンズは太く短いタイプ。ほとんど円盤状にまで薄く広く成型されたものもある。利点はレンズへの負担が少ないこと(射撃サイクルの短縮、耐用期間の延長に繋がる)、照射面積と角度を広く取れること。欠点は威力・射程・照射時間で長砲身式に劣ること。

 フォトンドライバーはIDeA(斥力装甲)を突破するために作られた兵器で、標準的なシングラルの携行用ですら、小さな街程度は一撃のもとに消し飛ぶ威力を発揮し得る。
(参考:CJPOで最も広く普及しているポータブル・フォトンドライバーの出力は定格で1京8000兆J=18PJ=広島型原爆の327倍のエネルギー)
そのため、人口を有する環境近辺では使用禁止、または出力を落として運用される。

 有人惑星などではフォトンドライバーの威力が著しく落ちるが、これは一般的なレーザーのような「大気による減衰」ではなく、上述の出力制限が理由。通常の対物・対人使用に対装甲兵器と同等のエネルギーは必要ないため、大気圏内で使うと判っている状況ならさほど問題はない。対人モードでは、砲身の損耗を抑える論理ガトリング機構により実弾には不可能なスピードで目標を切り替えながら連射でき、きわめて高い精度と殲滅力を兼ね備える。

 リパルサー・テクノロジーを用いずIDeAを貫通し得る点で他と一線を画す兵器ではあるが、普及してしまった現在では、IDeAの下の実体装甲が耐レーザー性能に特化している場合が多い。そのためフォトンドライバーのパルス射撃に匹敵するエネルギーを叩き付けなければ一撃では仕留められず、戦闘が長引きがちである。
 とはいえリニア射撃でも数発当てれば耐レーザー装甲と言えど耐久限界を超えることには変わりがなく、ここにDiSc(歪曲障壁)の使用タイミングと他種兵装による牽制などの駆け引きが生まれる。
 シングラル戦においてアクターの技倆が戦果に反映されすぎる傾向があるのは、このような攻防に求められる高度な判断が個人技の差を拡大させるためだと言われている。

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