主力格闘武装の設定。
毎度のことながら、今後の設定メンテで内容が変わる可能性は常にあり。
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【リパルサーウェポン】
広義のリパルサーウェポンは、リパルサー・テクノロジーを用いた(斥力干渉器を内蔵した)兵器の総称。そのためMAUSやペネトレーター、RI弾頭、RAキャノンなども含まれる概念である。
狭義のリパルサーウェポンは、斥力フィールドによって強化された白兵戦用武装類を指す。人型全領域戦闘機<シングラル>が装備する大剣、槍、ハンマーなどはほぼ例外なくこれで、斥力装甲<IDeA>に守られた装甲目標への攻撃手段としては、最も打撃力の高いものとなる。
機体と武器の斥力フィールドで敵のIDeAを中和して攻撃できるだけでなく、フォトンドライバーなどに比べてエネルギー消費も少ない。レンジ外では機体の推進力の一部として使え、歪曲障壁<DiSc>展開時の補助出力器にもなる。また有人惑星の大気圏内でも
威力を制限されないなど、環境を選ばない。重力下戦闘においてはほとんど唯一の決定打となり得る武器であり、シングラルの地上戦は必然的に白兵同士の打ち合いになる。
弱点があるとすれば、遠距離攻撃の手段にはなりにくいことと、単価の高さ。
MAUS兼用の中~遠距離対応タイプも存在するが、本体の斥力場が加算されないため、カタログスペックに差がなくとも実戦値としては攻撃力・防御力ともに近接戦闘タイプに劣る。
また攻撃範囲の狭さゆえ、艦船など大型目標に対しても致命傷を与えにくい。対艦攻撃時はリパルサーブレードで耐レーザー装甲を破り、破孔部にフォトンドライバーを撃ち込むというのが一般的な戦術である。
[補遺:塑性流動を利用したリパルサーブレードの対物優位性について]
リパルサーブレードとは、斥力フィールドによる強化機構を内蔵した刀剣状武器の総称である。
同様のテクノロジーで作られた槍やハンマーもあるが、扱いやすさから大剣型が最も普及している。
この武器は自前の斥力フィールドによって敵の斥力装甲(通称IDeA)を中和・貫通することができる。よって、高出力のレーザー兵器以外で唯一IDeAに有効な攻撃手段となっている。
では非IDeA目標に対してはただの剣か? というと、そんなことはない。決して打ち負けない剣となる。
これは要するにIDeAを纏った剣であるから、物理的接触によって破壊されることがまずない。
そしてシングラルのパワーで振り抜かれる刃の運動エネルギー(+斥力フィールドの加速度)は、いかなる物質もユゴニオ弾性限界を越えて流体化させるに足る超高圧力を生む。この効果が発生するとき、通常の砲弾などは自らも流体化してしまい貫徹力を維持できないが、リパルサーブレードは接触面が非実体の斥力フィールドであるため、当然流体化を起こさない。
結果、対象物がどんなに強靭な物質であろうと、その本来の強度を無視して、水を斬るようにやすやすと切断・貫通できてしまう。力学的抵抗を一方的・非対称的に無化する兵器とも言える。
以上の理屈から、リパルサーブレードを分子結合に基づく装甲の物性的強度で防ぐことは不可能である。
防ぐには同等以上の斥力フィールドで対抗するか、まったく別の非物質的防御システムを用いるしかない。