沢田和早

ふたりの出会いから破局までの道のり。 前半は彼の日記。後半は彼女の日記。 彼：無職。FXで生計を立てている。 彼女：ファミレスの店員。ゲームとアニメが好き。

この世界の覇権を握らんとする二つの種族、ネコ族とヒト族。 長きに渡る闘争はいつ果てるともない泥沼の様相を呈していた。 戦局を好転させるためネコ族はとある生物兵器の開発に着手した。…

高校卒業後、就職のために実家を離れた遡。 一人住まいだった母死去の報を受け数十年ぶりに帰省する。 実家はすっかり古ぼけていた。 玄関も廊下も居間も自分と同じようにひどく老いて感じ…

繁盛していたのは遠い昔の話。 今はもう誰一人、ここを訪れてはくれません。 結局私は負けたのですね。全てから見放されてしまったのですね。 売れ残りの商品を抱えたまま朽ちていくしかな…

太郎は平凡な高校一年生。 これまでずっと平凡だった日々はこれからもずっと平凡に続くはずだった。 が、 「何だろう、この音。声みたいに聞こえる」 あれに興味を持った瞬間、太郎の地獄…

彼の姿が視界に入った。 それは彼とあたしがキスする五分前。 彼の唇があたしに触れた時、あたしの想いは彼に通じる、はず！

彼は目を覚ます。 様変わりした風景に驚きながら昔を懐かしむ。 はっきりと覚えている始まりの時から今に至るまでの日々。 それは彼だけしか知らない武蔵野の思い出。

1975年、別冊少女フレンドに掲載されたＳＦ少女漫画。 当初は9月号と10月号に前後編として掲載される予定であったが、 10月号で完結できなかったため連載を1カ月延長し、 10…

厄介な病原体が世界中を覆い尽くした２０２０年夏。 帰宅中のあたしは突然気を失った。 目覚めたあたしの前には一人の女。 彼女はあたしにこう言った。 「私は未来人。千年の時をさかのぼ…

緊急事態宣言発動！　外出は自粛するように、だって。 じゃあ一歩も外に出なかったから、すっごく褒めてもらえるんじゃないかな。 よし、宣言が解除されるまでボクは部屋から出ないぞ。 一…

最高の夏になるはずだった２０２０年。 君にとっては失意の夏になってしまった。 そして私にとっても。

私は大いに期待して読み始めた。 「どんでん返しに驚いて腰を抜かさないでください」 それがその作品のタイトルだったから。

戦国の世を彷徨うひとりの武人がいた。 彼の目的は剣の技を磨くことでも手柄を上げることでもない。 無理やり押し付けられた鈍殿（どんでん）を返す……「鈍殿返し」こそが彼の宿願なのだ。

私は手品師。 最も得意な手品は「金貨百倍マジック」 超一流のマジシャンでさえ、その種は見破れない。

いつまでこんなことを続ければいいの。 そばにいたいと近寄ってもあなたは冷たく拒絶する。 仕方なく元彼に戻っても激しく突き返されるだけ。 あなたたち二人に翻弄され続けるこの恋の結末…

お祭りたちはダンジョンの入り口に集結した。 クリア報酬「最高のお祭り」の称号を手に入れるために、 困難と危険に満ちた戦いへ、今、出発する！

全天の星が落ちて来たのではないか、そんな錯覚さえ抱かせるような流星の夜。 四年に一度のこの日、人々は必ず思い出す。 何の前触れもなくやって来て、何も言わずに去って行った彼らのこと…

「時は来たれり！」 義教は吠えた。 父義満が安国寺の小坊主一休によって散々恥をかかされたのは二十年前のこと。 いつの日かこの仇を討たんと臥薪嘗胆の日々を過ごし、 ついに今日、六…

16才の女子高生、哲辺清（てつぺ・きよ）は特殊能力の持ち主だ。 キヨのスカートは少しでもまくれると瞬時に硬くなり、それ以上まくれなくなるのだ。 「どんな暴風も尻もちも逆立ちもス…

大陸が魏、呉、蜀の三国に分かれ覇権を争っていた時代、 東方に倭と呼ばれる島があった。 倭には数十の国があり長らく戦乱の世が続いたが、 一人の女の出現により一国を除いて混乱は収束し…

皆本光３６才。独身の地方公務員。 これまで私の人生を支配していた「彼女いない歴＝年齢」の方程式は一カ月前に否定された。 相手は１６才の高校生、下野優霧。年齢差２０才。 「彼氏が…

最悪の一日が終わった翌日、 あたしは祖母に誘われて富士高原を訪れた。 ある人と会う約束になっている、祖母はそう教えてくれた。 やがて現れたその人を見て驚いた。昨日偶然立ち話をし…

終業間近、私は来週の予定を確認しました。 ５日後の水曜日、通常業務の他に出張命令が一件出ています。 出張先は北部特別稲田集落。 去年から受け入れを始めた特別集落ですね。何かあっ…

今日も彼はベッドの上。あたしはいつものように体を拭いてあげる。 「ありがとう」自動翻訳機が彼の言葉を伝える。 集落の外れで見慣れない球体を見つけたのは１０日前。 低い機械音を響…

超光速航法が可能になり、人類が銀河系内の惑星に移住を始めてから数百年が経った。 進歩し続ける科学。発展をやめない文明。しかし人の生き方は数千年前とほとんど変わらない。 今日もボ…

好色老媼裏表子作り合戦（こうしょくおうなうらおもてこづくりがっせん） 世紀末が目前に迫った西暦一九九八年。高校に合格したボクは親元を離れ、知り合いの家で下宿生活を始めること…

無事志望校に合格したボク。 間もなく始まる高校生活を夢見ながらゲームに励む毎日。 そんな四月のとある夕方、食卓に見知らぬ女子を発見する。 金髪、白い肌、碧眼、どこからどう見ても外…

カクヨムテレビの人気番組「今夜のあの人」 今回はＷＥＢ小説界隈の人気者、カタリ君とバーグさんの素顔に迫ります。

高原地帯にあるポライト王国には奇妙な掟があった。 一日に三十三回「おめでとう」と言わないと罪に問われると言うのだ。

製パン工場で製造された３０１個の３周年記念ケーキは牛車に揺られて運ばれていく。 その先に待ち受けている数奇な運命を知ることもなく…… 主な登場者： ケーキ１号ーさむらい ケーキ２…

いつも公園のベンチでランチをとる社畜の俺。 その日も公園で昼休みを過ごしていたのだが、居眠りを始めてしまったようだ。 早く目を覚まして会社に戻らないと大変だあー！

あたしの能力、それは右胸に宿る夢幻心臓。 正確に刻まれる毎分１２０回の心拍によって時間計測も可能。 ただしその能力は終了３分前、あたしの意志とは無関係に発動する。 そんなあたしが…

子供の頃から社会のルールを無視して生きてきた俺。 高2の夏、バイク事故で命を失う。 「おまえはまだ若い。異世界へ転移させてやろう」 そう言われてやって来た異世界は、俺のルールを反…

巨大惑星ボンウコを旅してそろそろ三十年。 私の旅を助けてくれたのは万能自動翻訳機。 この頼もしい相棒のおかげでどんな種族とも簡単に意思疎通ができた。 ある日、私は辺境地ムゴンを訪…

尾田家の小姓乱丸は当主信永を愛していた。 しかし一度も夜伽をさせてもらえない。 「信永様の気を惹くには魅力的な尻を作り上げるしかない！」 と決心した乱丸は尻の鍛錬に邁進する。

アルファベット２番目の文字Ｂの不満はついに爆発した。 待遇改善を求め、文字の神様に直訴する。

オオカミに襲われて絶体絶命のキツネ君。 助けてくれたのは勇敢なフクロウ君でした。 フクロウ君の傷が治るまで一緒に生活することになったのですが……

女子高生の万波依夜には秘密があった。 お月様を三十秒間直視すると魔法猫にトランスフォーム（ＴＦ）するのだ。 「あなたの悪行、お月様は全てお見通しよ！」 今夜も彼女は正義の使者…

元禄十三年十二月六日、常陸の国水戸徳川家二代藩主、徳川光圀は七十二年の生涯を終えた。 死ねば藩主もただの亡者。冥土で閻魔の裁きを受けた。 が、 「光圀ね。はい、文句なしに地獄行き…

異世界の人々はマズイ料理に苦しめられていた。 マズイ料理から人々を救ってくれる者、救世主の降臨を誰もが待ち望んでいた。 そしてある日、その男はやって来た。 自らメシヤと名乗るその…

全地球サンタクロース財団（略称ＧＳＦ）が発足して約三千年。クリスマスのイベントは全てＧＳＦの支配下に置かれていた。 ＧＳＦの情け容赦ない仕打ちによって何もかも失った俺は、ＧＳＦ会…

メルと呼ばれているらしい少女は毎日ボクの前に現れた。 そして不思議な力を使うのだ。 もちろんそのお礼に必ずプリンを要求する。 そしていつでも窓越しに三笠山を見ていた。 自主…

大規模敵襲により島の小隊は玉砕した。 生き残った少尉と伍長の二人だけの生活が始まる。 それから四十年が過ぎ、八十才が目前に迫った二人。 ある日、島に大型の台風が来襲する。 カ…

天文二一年三月、尾張の豪族織田信秀は四十二年の生涯を終えた。 家督を継いだのは嫡男、信長。 「尾張のうつけ者」との評判通り、葬儀場となった萬松寺へ粗野な格好で遅参した信長は、位牌…

金沢に伝わる「怪鼠之伝話」から着想した作り話です。 鼠を退治した猫が残した子猫、その子猫を可愛がった娘の物語。 ※寺名は架空のものです。

映画館で話題の純愛映画を鑑賞していたボクは、最後の五分間で未曽有の体験をしてしまった。

昔も今も未来も、ボクら三人はいつも宇宙にいる。 キービジュアル： https://kakuyomu.jp/info/entry/koshien2018_blog_071601

石川県金沢市の北東を流れる浅野川。その右岸には江戸時代から続く茶屋町「ひがし茶屋街」がある。 ２０１６年１０月８日、そのひがし茶屋街の一角に町家喫茶卯辰がオープンした。 多くの観…

恋に落ちた熱電子と光電子はベータ族の反対を押し切り、駆け落ち同然の新婚生活を始める。 初めはラブラブな二人だったが、二人の間に斥力として働くクーロン力の作用により次第に隙間風が吹…

いつもお世話になっている上原友里先生が自主企画を主催されたとあっては参加しないわけにはいきません。 さてどのようなお話が良かろうかと思案したところ、迷作「めるきゅー」の作者なら…