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十行で終わるショートショート

地下洞窟を歩いてゆく探検隊の前方から、奇妙な音が聴こえてきた。

チリーン……チリーン……

涼し気な音である。



「隊長! これはもしかすると……?」

「言うな! 同じことを今、考えていたところだ!」

「隊長! 言わせてください! どうしても言いたいです!」

「ダメだ! 言うと悪い事態になりそうな予感がする!」




隊長は隊員の口をふさごうとしたが、遅かった。
























「風鈴火山ですね!」







声と同時に火山が怒ったかのように噴火し、白熱する溶岩と共に探検隊は全員、流されていった。




(終)

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