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私の宮沢賢治歴だよ!の巻

宮沢賢治を読んでいるうちに、およそ十年刻みで読んだ作品や受けた影響が異なっていると気づいた。


10代まで:あまり読んでいない。「銀河鉄道の夜」「注文の多い料理店」など代表的な作品は読んだが、良い読者ではなかった。筒井康隆が宮沢賢治の童話の色気について何かで書いていたのを読んだ記憶がある。

20代:別役実の宮沢賢治論を読んで、少し見方が変わる。知り合いに「猫の事務所」「よだかの星」などを褒める人がいて、その影響で少し読んだ。

30代:中沢新一の「カイエ・ソバージュ」に出てきて見直したり、「竜と詩人」「丁丁丁丁丁」「蜘蛛となめくじと狸」などに感銘を受ける。井上ひさしの宮沢賢治に関する戯曲や本は読んだ。

40代:今この年代だが、また少し読み直してみていろいろと考えさせられる。童話に絞っても、まだ全作品の半分ほどしか読んでいないのではないか。


宮沢賢治が他の作家と異なる点は、作品の外にある情報(批評や年譜に書いてあるようなことなど)によって感心させられて、それが作品の評価に結びつくのではなくて、かなりの割合で作品そのもの、とりわけ細部から直接に感心や感銘や感動を受けるところである。

このあたりを細かく説明すると長くなりそうなので、そのうち「創作論のメモ」でまとめて書くかもしれない。

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