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どこに感心するか?の巻

昨日はまた少し宮沢賢治を読んで、あれこれ感心した。

一般に宮沢賢治というと、感心するポイントが人それぞれに沢山ある。たとえば、宗教家、思想家、哲学者的側面。あるいは詩を中心に感心する人もいる。鉱物系の幻想文学として、理系の研究者や教育者として、妹や家族との関わりの面から褒める人もいる。

私は宮沢賢治の研究家であるとか、大ファンという訳ではないので、主に読むのは童話と詩だけである。それでどういう点に感心するかというと、言葉の使い方で、たとえば「どんぐりと山猫」に出てくる「ひゅうぱちっ」という鞭の音である。普通なら「ひゅう」と「ぱちっ」は別々に分けて書きそうなものだが「ひゅうぱちっ」と、くっつけている。

しかもお終いの方では「別当も大よろこびで、五六ぺん、鞭むちをひゅうぱちっ、ひゅうぱちっ、ひゅうひゅうぱちっと鳴らしました。」と、連続させて最後は「ひゅうひゅうぱちっ」となる。何だか目に浮かぶようである。

ここに感心する人は少ないと思うのだが、そういえば宮沢賢治の擬音ばかりを集めた本もあったような記憶がある。それはともかく、寝る前に読むと安らかな気持ちで眠れるので本当に助かっている。

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