「金木犀」を含む小説

　『俺』は今年上京した新卒。 　ある日金木犀の香りに誘われて辿り着いた公園で、ひとりの女性と出会う。 　可愛らしく可憐なその女性に『俺』は心を奪われていく。 　これは金木犀が導…

金木犀の香りが街に漂う頃、私は一つの生命を誕生させた。 そう、我が子である。 この物語は愛しい我が子へ向けた贈り物だ。 著者である私が、人生経験を基に贈るラブレターだ。 子がいる…

毎年、金木犀の時期になると、私は死んだ恋人のことを思い出す。

KinKi Kidsさんの『雨のMelody』のオマージュです

フランス亡命貴族の伯爵に愛された若き踊り子セリーナ。 彼女はバレエを極めようと努力していた。 彼女と伯爵は共にエトワールを目指す良きパートナーだった。 金木犀の香る秋の夜長によ…

昔の日本の風景。 懐かしく切ない、少年の景色。

秋の夜。地元の祭りが行われている神社とは違う、もう一つの神社。 知っているような知らないような。今の自分ではない記憶が少女と金木犀の香りによってぼんやりと霧がかったように思い出す。

二十年連れ添った妻を亡くし、生きる意味を失った男・透。 「死んだ人に会わせてくれる」という噂を頼りに、山奥の喫茶店を訪れる。 そこにいたのは“魔女”と呼ばれるマダム。 彼女が淹れ…

仕事に疲れ果てた女性は一人、金木犀の香りに誘われて細道を歩く。今日は何をやっても上手くいかない絶不調日で、足取りはかなり重い。そんな中、目の前に小さなお店が見えて来た。看板には『…

停滞する思いに、負けない様に書きました。

巨大ナイトレジャーグループの跡取りでありながら、親の愛を知らず、お荷物店の風俗店だけが居場所の少年、藤木直樹（15）。 太陽のような笑顔の裏で、家族を養うため過去の傷と年齢を偽…

　夏目　漱一郎様の自主企画「『秋』をテーマにした一万文字以内の書き下ろし短編小説【秋コン】」の参加作品です。

　王立ハルスティ学園の卒業プロムの最中、オメガであるレナードは第二皇子であるフリッツとのダンス中に発情してしまう。慌てて倉庫に逃げたが、アルファであるフリッツをフェロモンで呼び寄…

街角に咲く金木犀〈きんもくせい〉とお月さま……。 街角にひっそりとたたずむ喫茶店。そこは記憶と現実の狭間で、人々がそれぞれの思いを胸に人生の物語を紡ぐ場所。 『運命を紡ぐ』コ…

金木犀が咲き始めたので、秋の気配を感じたお話です。

金木犀の花ことば その一つに　«真実»があります。

〈秋雨と金木犀の季節に、敬愛する作家に寄せて〉 大学二年生の寺田譲（てらだ ゆずる）は、楽曲「ラ・クンパルシタ」が結んだ奇妙な縁をきっかけに、同じ大学に通う宮原仁美（みやはら …