傘
哲也
傘
初めて家に行ったアノ日
キミにもっと霧中になったよ
覚えているよいまでも
キミの温もりは
キミにもう興味がない振りをしていた
恋人がいるかも知らないよ
どうしてアノ日にまたもっと強く
気持ちを伝えられ無かったのだろう
そしたらいまも隣にいれたかな
オフィスで泣くわけにはいかないから
辛さは胸に秘めておくよ
過去は変えられるものでも無いから
分かってても傘は欲しいよ
初めてランチに行ったアノ日
オフィスの近くでドキドキしたね
触れなくても分かったよ
2人の心音は
駅の前の喫煙所で
キミとすれ違った気がしたよ
絶対そんなはず無いのに
金木犀とタバコの煙に
キミの匂いが入り交じった気がしたよ
外でも泣くわけにはいかないから
湿気るのはタバコだけでいいよ
灰はタバコには戻らない
分かってるから傘が欲しいよ
一緒に買ったTシャツ
やっぱり棄てられないよ
でももう着ることも無いから
タンスの奥に閉まっておくよ
取り出せ無いほど奥底に秘めるのさ
家でも泣くわけにはいかないから
雨の日でも窓を開けよう
辛いのは空も同じさ
空に傘を渡すよ
どこでも泣くわけにはいかないから
執筆で昇華しよう
孤独でも本は書けるのさ
ボクは自分で傘を差す
傘 哲也 @Tetsuya_31
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