「たん」を含む小説

教室って、どうしてこんなに落ち着くんだろう。 放課後の教室で、僕はいつも君と話す。 でも僕は、君の名前を——呼んだことがない。 それが当たり前の関係だった。 西日が差す教室、…

うみべひろたさま主催の「第三回水平線短編大賞」に応募した作品です。 準備された四枚のイラストのなかから一作を選び、そこからイメージを膨らませて話を作りましょうという企画です。 …

五年生の僕、月森あおはちょっぴり危ない遊びが大好きだ。不思議なお姉さんのきぃ子ちゃんとふたりで、夕方の街や公園をたんけんする。そして街を彷徨うお化けたちと「勝負」をするのだ。鬼ご…

深夜二時。眠りを妨げる無機質なチャイムの音。 ドアスコープを覗いても、モニターを見ても、そこに人影はない。そんな怪現象が、僕がこの部屋に越してきてから毎晩続いていた。 「前の住人…

87歳でその人生に幕を下ろした、ひとりの“取締役”がいた。 名を、斉藤 聡。 日本の大手総合企業で、“面倒ごと”と呼ばれるものすべてを受け止め続けた男である。 誰よりも現場を見…

ちょっと目が悪い代わりに耳がいい主人公がダンジョン探索したり剥ぐスラするお話

私は大好きなゲーム『ユニコーンの乙女』の世界の、悪役令嬢リーズに転生した。 最推しのヒロイン、パールたんがリアルにいて、正気が保てないかも！？

キウイ。 飛べない鳥。 キウイ。 産毛の生えた果物。 キウイ。 私。 そんな私の、 狩りのやり方。 三題噺 「キウイ」「懐中電灯」「溶岩」

飛鳥文学賞の応募要領が発表され、びびたんが「じい、書いて出したら？」というので応募したショートショート。 昨年２０年ぶりにウルティマオンラインに復帰した当初の行動をベースに、構想…

真紅の炎に包まれながら、幽霊の彼女は静かに呟いた。 「真為くん、私、どうして死ななきゃいけなかったのかな」 牡丹真為（ぼたんしんな）の通う高校では次々と生徒が自ら命を絶つ不可…

ステリークレイフィッシュというザリガニの一種がいてこの種にはオスが存在しません。 これがこの生き物最大の「ミステリー」であり、最大の脅威でもあります。 ◆なぜオスがいないのか？…

メリーゴーランドからジョーに助けてもらったとき、いつもナナをからかう隼人兄たんの意外な一面を知ったナナ。 米国に嫁いできたルナは5人のママに。 総集編はこちらになります⤵ h…

「結局それは、自分が孤独でさえない『独りぼっち』なんだっていうことに気付かないようにするための局所麻酔薬みたいなものだったんです。麻酔が解けたら、今まで気付かずにいた分の、死にた…

「私は、忌まわしい呪いそのもの」 紫に染まる街で、少年として生きる盗賊の少女ルクス。 唯一の家族である妹を失った日、彼女は英雄の欠片をその身に宿す。 これは、神々に叛逆（は…

山あいの集落で育ったから映画には縁がなかったけど毎年ポ〇モンの映画だけは隣町の映画館まで親に連れてってもらってたんだよな 　　　　　 【テーマで短歌を作ろう企画①】に寄せて詠みま…

　夏至前だからセーフと自分ルールを掲げてはいますが、立夏から約一月遅れは許されないと思います。 　でも、許してください。 　小説の方が楽しくてつい。 　詠むには詠んでたんですけど…

ママのルナとりょうは二人で出かけて行き、留守中のできごとだった。 ナナの乗ったメリーゴーランドが暴走して。 「おにいたん、たちけて」 米国に嫁いできたルナは5人のママに。 総…

聖女を召喚しなければ、この王国を救えない――。 王子である私は、聖女を召喚する場に立ち会うことになった。 先代聖女が作ったこの翻訳魔道具があれば、聖女との意思疎通ができるだろう…