「カクヨムネクスト賞」を含む小説

「エスメラルダ、ただ今をもって、君との婚約を破棄する！」 「…………は？」 　あまりにも仕事が忙しく９徹の真っ最中だった私は、オフィスで倒れてしまった。 　が、気が付くと私の目…

狭霧課長は２８歳という若さで課長に就任した才媛で、常に冷静沈着な態度と、女王様を彷彿とさせる美しい容姿から、陰で『氷の女王』と呼ばれている俺の憧れの上司だ。 狭霧課長に認められた…

私には一つ悩みがある。 それは同じ貴族学校に通う公爵令息のリヒャルト様にいつも癖毛とそばかすを弄られていることだ。 リヒャルト様は蕩けるような甘いルックスの持ち主で、女生徒から絶…

「ゲェ、私の負けかぁ」 「イエーイ、勝ちー！」 「じゃあ約束通り、ちゃんと津島君に告白してよね」 「……わかったわよ」 　――！ 　とある昼休み。 　図書室に向かう途中、人気の…

【週間・月間ランキングミステリー部門最高１位】 web小説を投稿している順平に、運営から垢BAN通知が来た。 しかも、小説ではなく、近況ノートに問題があるという。 だが、問題の近…

あるロボットと幽霊の邂逅と愛。

俺は『幼馴染ざまぁ』に憧れている――。 幼馴染ざまぁというのは、幼馴染の女の子にフラれた途端、何故か可愛い女の子たちからモテてモテてモテまくるという、魔法のような現象のことだ。 …

「シンシア、ただ今をもって、君との婚約を破棄する！」 「――！」 　国中の貴族が集う華やかな夜会の最中。 　公爵令嬢のシンシアは、婚約者のセドリック王太子殿下から、唐突に婚約破…

最近僕は一時間も早く起きて、通学用の電車で席を確保している。 何故そんなことをしているかというと、いつも同じ電車に乗っている、名前も知らない綺麗な女の子に、さり気なく席を譲るため…

「テレジア、ただ今をもって、君との婚約を破棄する！」 「――！」 麗らかな春の陽が差す庭園での茶会の席。 そこで私は婚約者であるウェンゼル第一王子から、およそ信じ難い言葉を突き付…

魔獣から辺境を守るアイスヴァント騎士団には、年に一度、論功行賞式典がある。式典では四季の名前を冠した優秀な騎士が４人が表彰される。俺は切り込み隊長を長らく務めたベテラン騎士だが、…

「ゴメンね、松永くんみたいなデブのキモオタは、タイプじゃないから」 「…………え」 　勇気を振り絞って片想いをしている吉岡さんに告白した俺。 　が、吉岡さんの口から放たれた返事…

クズ男と元鞘になりかけてる伯爵令嬢がいたら、そりゃ全力で止めるわよねッ！？

平凡な高校生である和真（かずま）とは対照的に、幼馴染の千枝（ちえ）は美人でスタイルもよく、コミュ力も高いので、男女問わずクラスの人気者だ。 そんな二人には誰も知らない秘密がある。…

王立貴族学校のとある放課後、私は突然公爵令息のジェイク様からプロポーズの練習相手になってほしいとお願いされた。 でも、練習の割にはジェイク様のプロポーズは随分真に迫っていて……！？

元国語教師の深町讓は、アルツハイマー病により、自らの礎である「言葉」と「記憶」を少しずつ失っていた。そんな彼の元を訪れるのは、家庭に傷つき心を閉ざした少女、桐谷沙雪。彼女から投げ…

「ねえねえ、星凪さんはさ、好きな人いないの？」 「え？　す、好きな人？」 「「「――！！」」」 　とある昼休み。 　ゴシップ好きで有名な黒川さんが、星凪さんに唐突にそう尋ねた。…

貴族学園に通う令嬢のコレットは、伯爵令息のラウルに淡い恋心を抱いている。 だが、女である自分から告白するのははしたないと、勇気を持てないでいた。 そんなある日、ラウルの誕生日前日…

「く、櫛崎（くしざき）さん、おはよう！」 「…………」 「嗚呼櫛崎さん、今日もお肌がスベスベで見蕩れちゃうわ！」 「…………」 　氷の女王こと櫛崎さんは、今日も男女問わずクラス…

「アナベル、ただ今をもって、僕は君との婚約を破棄する！」 「「「――！！」」」 　ワインバーグ侯爵家が主催している夜会の最中。 　私は婚約者であり、ワインバーグ家の嫡男でもある…