十月に入り、長かった夏もようやく終わりを迎えたようですね。寒さが苦手な担当は、これから訪れる冬にすでに身震いしております。
さて、今回はユーザーの皆さまからおすすめ作品へのレビューを募集した「教えて!あなたのイチオシレビュー!」回です。今回のテーマは、「心をくすぐる!魅惑のヒロイン」。秋の夜長にじっくりと読みたい、心をくすぐるヒロインたちに出会える作品をお届けします。たくさんのご応募の中から、冷徹な伯爵を愛の力で変える元秋葉原ナンバーワン転生メイド、実はBL作家の一面を持つ天使系アイドル、「夏を呼ぶ」体質を持つ真っ直ぐな歌姫、そしてアイドル経験を活かして異世界の社交界でもトップを目指す転生令嬢が登場する4作品を選ばせていただきました。ヒロインの魅力はもちろん、作品そのものも魅力的ですので、ぜひご覧ください!
この作品は「秋葉原のメイドカフェのカリスマが異世界で貧乏な少女に生まれ変わる」という不思議な展開からスタートします。主人公の咲は、元は人気ナンバー1のメイドでしたが、異世界でアリスとして転生してしまいます。
アリスにいきなり降ってわいたミッションは、伯爵であるランスロットへの奉公です。彼は奇妙な噂で知られており、使用人たちが彼のもとから逃げ出すほどの存在です。咲あらためアリスは使用人としてのスキルは持っていませんが、メイドカフェで培った「愛され力」を活かし、ランスロットに仕えることに決意します。
この作品は、咲がアリスという新しい自分自身を受け入れつつ、新たな環境で成長し、困難に立ち向かう姿を描いています。アリスの前向きさと可愛らしさが際立ち、読んでいて楽しい気持ちになりました。彼女は自分自身の愛嬌という最強の武器を理解しており、自信を持ちながら、愛情とセンスを駆使してランスロットの心をつかもうとします。
なんといっても異世界恋愛、アリスとランスロットの恋愛の行方にも注目しています。彼らの関係は、まだ序盤ですが、お互いに惹かれ合っている様子がうかがえます。その展開にもドキドキワクワクしています。これからの展開もますます期待が膨らむ素敵な作品だと感じました。
最強かわいいヒロインに注目です!
国民的アイドルである最上まこと、彼女の一ファンであり、コミュ障で気弱な立石隆斗。
同じ高校のクラスメイトである二人には、それぞれバレてはならない裏の顔があった。
片やBLを書いている小説家、片や美麗なイラストレーター。
二人が表の顔と裏の顔、それぞれの世界で出会ったとき、運命の歯車は思わぬ方向へと動き出す。
吉と出るか凶と出るか?
展開の速さと設定の無駄のなさ。
個性豊かで楽しい登場人物達。
現在の世界とネットの世界ですれ違いながらも互いに意識し始める二人。その二人が周囲の人を巻き込みながら駆け抜けてゆく、ハイテンションドタバタラブコメディーです。
これは分けて読むのは非常に苦しい為、一気読みをオススメ致します。
主人公リーザは夢を持って、異国から汪夏帝国へと渡ってきた。
しかし、異邦人の彼女は気づけば、見世物小屋の下僕になってしまった。
そんな不運な彼女が出逢ったのは、スメイア国の王。
彼の願いもあり、嫁ぐ先はスメイア国にいる「冬蛇の王」ことシムルグ第一王子だった。
この話はとにかく、最初から最後まで夏の申し子のようなリーザの魅力にやられっぱなしでした。
勿論、まるで向日葵のように夢へと直向きな彼女。持ち前の明るさは周りを暖かくさせます。
でも、まるで夏の夕立ちのように、時々臆病になることもあります。けれど、彼女は自分で足を奮い立たせ、雨雲を払い、霜を祓う。
彼女が歌う夏呼びの歌はどれも壮大で、美しいです。
本当に真っ直ぐな少女でとても好感を持てました。
相手のシムルグさんも、なんというか面倒見のいいお兄さんみたいなところが見え隠れしつつ、いい感じの俺様感も。リーザとのやり取りは、少し夫婦漫才感があり、面白いです。
彼自身己の宿命、国の宿命を背負った彼が、リーザとの出会いでどうなっていくのか先が気になります。
ちなみに、私の推しはリーザを助けた王様、ソーカル王。彼の底の見えなさ、本当に本当に本当に気になります。
この素敵な作品を是非読んでいただきたいです!!
異世界にアイドルが転生して、社交界のトップを取る。
個人的にはその設定自体が斬新で、すごく新鮮な気持ちで読ませていただきました。
転生する前から、かなり入り込めました。
どういった経緯で転生して、どのような能力で異世界の社交界でトップを取っていくのか。
それらすべてに、「ああ、アイドルの異世界転生ってこんな感じか!」……とうならされるような、「らしさ」が組み込まれているように思います。
そして、個人的に歌やダンスのシーンがめちゃくちゃ好き!
歌詞や描写を読んだとき、「登場人物たちが壇上でパフォーマンスする姿がありありと想像できる……だとッ!?」って驚愕しちゃいました!
アイドルのお話描こうとしている人で、「ライブシーンとか、どうやって描くん?」って疑問符浮かべてる人にも、めっちゃ読んで欲しい!
アイドルの紆余曲折に関するお話が好みの方にはもちろんなのですが、誰もが共感を覚え、なおかつ楽しめるような作品だと思います。