小説創作の意欲が高まる瞬間って、どんなときでしょうか。十人十色の回答がありそうですが、「良い作品に出会ったとき」や「書きたいシーンが思い浮かんだとき」、「新しいテクニックを知ったとき」に”小説を書こう!”と奮い立つ方は多いかと思います。今回ご紹介するのは、そんな気持ちにさせてくれる作品です。いずれも簡潔にテーマを表現することに長けていて、(良い意味で)サクッと読めます。
たった数行で読者を生活感のあるSF世界に導くショートショート、フランス文学を代表する短編の名手・モーパッサンの作品世界へと誘う作家愛に満ちた”読書感想文”、テレビドラマ脚本の知見に裏打ちされた「魅力的なセリフ・会話を書く」テクニック紹介エッセイ、ボーイミーツガールの瞬間だけを切り取った設定集、の四篇です。
最後に裏テーマを。小説を書いたことのない方や、最近筆が止まっている方の刺激になれば嬉しいです。さらに言えば、年末年始のお休み期間、小説創作に挑戦し、「第6回カクヨムWeb小説コンテスト」や「カクヨムWeb小説短編賞2020」にエントリーいただくきっかけになれば何よりです。

ピックアップ

一行の文章が導くSF世界は、どこかで見たことがある気がする光景……!

  • ★★★ Excellent!!!

長くても数行、短いとたった一行のSFショートショートですが、読者を無限に広がる”想像力の宇宙”に連れ出してくれる作品です。

非現実的なシーンを描いているはずなのに、タイトルの通り、妙にリアリティ(=生活感)があり、その場面がパッと頭に浮かぶから不思議です。

笑ってしまう話が多いのですが、時にはリリカルに魅せたり、時には壮大な物語の一場面を感じさせたりと、表現や世界観の幅の広さに驚きます。ユーモアとペーソスの塩梅が抜群なんです。

ずっとこの世界に浸っていたいと感じさせてくれる名作ショートショート、一押しです!


(小説創作へいざなう作品/文=カクヨム運営)

モーパッサンの短編小説の世界へいざなう、最良の水先案内書。

  • ★★★ Excellent!!!

19世紀のフランスの作家、モーパッサンは短編の名手として知られています。その魅力的な短編小説を丁寧に紹介してくれる、親しみやすい”大人のための読書感想文”です。

軽妙な語り口が魅力的ですが、作品の時代背景の説明や鋭い洞察なども書かれており、随所に書き手の知識の深さとモーパッサンへの愛が伺えます。

「フランス文学」に敷居の高さを感じている方、原作を読んだことがない方にこそオススメします。

作品紹介を読んだら、原作を手に取って、モーパッサンの小説の普遍性や犀利な人間観察を味わってみてください。


(小説創作へいざなう作品/文=カクヨム運営)

誰もが憧れる「魅力的なセリフ・会話」を書くテクニックがここにある!

  • ★★★ Excellent!!!

小説のセリフ・会話が上手く書けないと悩んでいる方、必読です!

センスに頼らずに「魅力的なセリフ・会話」を書くテクニックを学べるエッセイです。参考例をふんだんに用いて説明してくれるので、非常に分かりやすいです。

普段、小説を読んだり映画や漫画を見たりする中で何気なく接しているセリフの構造や効果を考えるきっかけにもなるのではないでしょうか。

具体的なテクニックを先に紹介した上で、途中でコラムを挟む構成も読みやすかったです。コラムでは「良くないセリフ」にも言及しているのですが、こちらも参考になります。

今すぐ使えるテクニックばかりなので、まずはご一読をおすすめします。


(小説創作へいざなう作品/文=カクヨム運営)

ボーイミーツガールの瞬間は、いつだってドラマに満ちている。

  • ★★★ Excellent!!!

男の子が女の子に出会う瞬間、すなわち「ボーイミーツガール」の場面だけを切り取るという試みがまず面白いです。際限なく続けられそうなテーマで、切り口の良さにうなりました。

様々な設定で出会いの一場面が描かれており、王道のロマンスはもちろん、ギャグからシリアスまで幅広いです。これから始まる物語を想像してニヤニヤしながら読んでみてください。

書き手が楽しく書いている様子が伝わり、自分でもボーイミーツガールの設定を考えたいと思わせてくれる作品です。


(小説創作へいざなう作品/文=カクヨム運営)