はい! 毎度毎度の、「みなさまに新しい出逢いをしていただきたいのがメインテーマ」なおじさんです!
今回もそれを掲げつつ、続きが気になってしかたねぇぜーって4作を選ばせていただきましたよー。ようするにただいま連載中の作品ですね。いや、こうして取り上げさせていただくことで、ちょっとでも更新が早くならないかなーなんて思ってないんです。ほんとです。ほんとに、はい。
さておき。やっぱりネタとキャラがすばらしい作品は、早くページをめくりたくなるものですよね。そんな私のわくわく、みなさまに届けという念を込めてご紹介いたします!

ピックアップ

「どうも」から始まる、童女の決死を描き出した奮戦記!

  • ★★★ Excellent!!!

源氏物語に登場するヒロインのひとりである紫の上。その幼少期であるところの若紫のお付きの女子である“犬君(いぬき)”に転生してしまった男子(元ブサメン)は誓うのだ。源氏のロリコン野郎から姫様を守る!

若紫さんは、源氏くんが初恋の人であるところの藤壺さんそっくり(姪御さんですしね)だったことから、実に辛い人生を歩んじゃう人です。それを知ってるからこそ、犬君さんは奮起するわけですけども――このキャラ設定がまた実に巧みでして、ブ男子だからこその美男子への憎悪と、期待も邪心もなく若紫さんを守りたいとブ男子ならではの純真。このふたつが犬君さんの必死さにきちんと理由を与えてるんですよね。

そして敵である源氏くんが第二皇子様っていう強大すぎる相手なのもいい。普通には太刀打ちできない相手へ、知恵と小細工で立ち向かう犬君さん。コミカルさの中にけなげさがきらめいて、つい惹き込まれちゃうんですよ。

独自角度からライトタッチで読みやすく、ドラマチックに描き出した源氏物語です!

(「この後どうなる!? 連載中」4選/文=髙橋 剛)

地図にない村で密やかに綴られる殺人事件、それを解くのは友のために

  • ★★★ Excellent!!!

山中にひっそりと在る比黄泉村。あることをきっかけに興味を持った鍋島は村へ向かい、百合の内に埋もれた死体を発見。殺人容疑をかけられた上、監禁される。そして困り果てた鍋島が助けを求めたのは、ミステリに覚えなしの友人、篠だった。

まずもって冒頭部がいいですねぇ。鍋島さんのセリフを引用させていただけば「現代っぽく言うならまじやばの極みなので助けてくれ」ですよ。これだけで鍋島さんのノリがわかるじゃないですか。対する主人公、篠さんの四角張った返事も、これまた人柄をしっかり見せてくれてます。
そして続く章では、しとやかな筆で比黄泉村とその村民たちのこと、死体と遭遇してしまう鍋島さんのことが綴られるんです。構成力と筆の確かさあってこその、まさに流水のごとくな展開、奥へ奥へと惹き込まれずにいられません。

最新の更新で謎の舞台は整いました。篠さんがどうやって真実を解き明かしていくのか、ぜひ追いかけていきましょう。

(「この後どうなる!? 連載中」4選/文=髙橋 剛)

故事はおもしろく、そして物語の基本が詰まったもの

  • ★★★ Excellent!!!

中国の故事、それを生む元となったエピソードを掌編小説で紹介。

それがこちらの作品なわけですが、故事というものはどこかで目にすることはありますし、そんな感じの意味だよなぁと思うことはありつつ、意外とエピソードまでは知らないものです。それこそ最初のエピソードである「矛盾」、こんな流れで成立したものだとは思いもしませんでしたよ。

故事に限りませんが、話というものは整理・統合されてようやく力を持つものですね。その力が宿る過程を物語として見せていただくと、結末というものはなんとなく、しかしきちんと段階を踏んで形になるのだなと痛感します。そしてこれって、小説も同じですよねぇ。エンディングに力を与えるものはそれまでの物語の積み重ねに他ならないんだって。

読み手さんには故事というもののおもしろさを、書き手さんには故事というものが見せてくれる物語構造を、それぞれ感じさせてくれる一作です。

(「この後どうなる!? 連載中」4選/文=髙橋 剛)

40代社会人、即応予備自衛官やるってよ!

  • ★★★ Excellent!!!

最近は自衛隊出身の芸人さんも増えてますが、即応予備自衛官ってなんぞ? 簡単に言っちゃいますと、いつもは普通に働きつつ、有事には陸自の自衛官として働く方のことです。で、即応するために年間30日の訓練をしてらっしゃるわけですが、その即応予備自衛官の著者さんの訓練記がこちらとなります。

でも、予備自衛官さんは本職じゃありませんから、当然訓練日に合わせて本業を休まなくちゃいけませんし、普段鍛えてない体も基礎的な訓練で悲鳴を上げます。テレビ番組なんかでたまに見る「入隊体験」が、タレントさんじゃない普通の会社員さんによって演じられるわけです。果たして演じられるのはもちろん、悪戦苦闘。さらに元自衛官だった著者さんの思い出や知識を交えて語られることで、時代性や現職と予備役のちがいといったものが見えるんですよ。それが興味深くて、おもしろい。

自衛隊という近くて遠い存在を、またひとつちがった角度から感じられるエッセイ、ずいっとおすすめいたします。

(「この後どうなる!? 連載中」4選/文=髙橋 剛)