夏のいまだからこそ読みたい、『カクヨム甲子園』応募作品に寄せられた秀逸なレビューを紹介するこの特集。
今回はショートストーリー部門篇です。

ショート部門の文字数上限は4000文字以内。読書時間にして約5分~8分程で読める作品が多く投稿されています。
移動時間や待ち時間などが多いこの時期、あるいは暑さを逃れて部屋でゆっくり……など、ちょっとした空き時間にちょうどよい長さです。僅かな時間の間に起こるちょっとした心の変化を楽しんでみてください。
ここには、そんな作品に心動かされた方々のレビューをご用意しました。
カクヨム甲子園もそろそろ中盤戦。まだまだ、様々な物語が生まれそうですね!

ピックアップ

勝者とは、最後まで立っていた者

  • ★★★ Excellent!!!

順位とか点数とか評価とか、社会は数字の呪縛に満ちているんですよね。

でも、圧倒的多数が「1番」ではなくって、2番どころかランク外で頑張っています。

本当の勝者とは、最後まで立っていた者のことーー。
そんな言葉がありますが、もっと過酷な運命が何もかも持ち去ってしまうこともあるですよね。

働く者の一人として、身につまされると共に勇気をもらった作品です。

必要とされることに、読めることに、書けることに、改めて心からの感謝を。

ありがとうございました。

フクロウの能力、と聞いただけでは効果が分からない力。しかし。

  • ★★★ Excellent!!!

チート能力はよくあるんですが、本作の主人公が得たのは何と「フクロウ」。
なぜフクロウなのか、1話目で明らかとなりますが、不老不死で幸運で
完全無欠の能力をそう名付ける、その言葉遊びのようなネーミングセンス。
だが、チートでも1日に1度、襲ってくる刺客の前にだけは能力は効かず、
しかしほぼ勝ち確定のため、ノルマの1つとなっている。
あまりにも完全無欠過ぎて人生に退屈を感じ始めている、主人公ですが、
物語である以上、どんな壁が立ちはだかるのかチート故に期待できる内容です。

物語が弾道みたいに真っ直ぐで明快です

  • ★★★ Excellent!!!

「あったらいいな、でもないよな」っていう願いを叶えてくれる小説です。
独特の世界観が毛布そっくりに柔らかい文体で描かれています。
物語は柔らかい文体とは裏腹にストレートで明快です。

タイトルに惹かれた人はきっと満足できると思います。
ぜひ、読んでみてください。

人間の内面を知りたいと願うなら、一度読んでみるべきだと思う。

  • ★★★ Excellent!!!

 素晴らしい作品である。
 
 空白が少なく、一見して読みにくく思えるかもしれないこの作品だが、待て――――それは、一面的な見方に過ぎない。

 元来人間の思考は酷く難解であり昏々迷々としているものだ。この作品は、そんな人間の思考に真摯に向き合い、何一つ飾ることなくその内面を分析し、語り尽くす事に成功している。

 飾られぬ、前後左右に激しく揺れる思考と感情の文章は、貴方の人間への理解を深める事だろう。
 

微ではなく、ギャグと言っていいと思います。

  • ★★★ Excellent!!!

あるいは、ショートショートと言ってもいいかもしれません。短い時間でとても楽しめました。

この作品を読まれる前に、おすすめの読み方。

1.「#彼氏にタピオカしか愛せないと言われたら?」というキーワードのもと、彼女になった気分で妄想してみましょう。

2. 「#彼氏にタピオカしか愛せないと言われたら?」というキーワードのもと、作家になった気分でどんな話を書くか妄想してみましょう。

それぞれ30秒くらい考えましたね?
では、本文を読んで見てください。
きっと、予想を裏切られることでしょう。
もし、作者さんと同じ発想の話を考えられたら、とてつもない発想力の持ち主です。

切実なる勿忘草の花言葉

  • ★★★ Excellent!!!

戦争という不可抗力で離れ離れになってしまった幼い少年キッドと少女ソフィー。
数年後、二人は出会うことが叶うが……。

あまりにも切ないお話でした。T_T
最後まで読んで、もう一度最初に戻って、勿忘草の意味を噛み締めてしまいました。

そしてタイトルの「ピーターパン」もこれ以上ないくらい悲しくもお話にぴったりでした。

キッドの想い、勿忘草の花言葉、そして少女の切実な願い……。
あなたもこの小さなお話を覗いてみませんか?

2,921文字の濃いドラマ!

  • ★★★ Excellent!!!

一本完結だから軽い気持ちで読んでたのに、何だろうこの心の奥に深く刺さる感じ。短い作品の中に、死への恐怖、生きる事の尊さ、残される人たちの苦しみ、愛しい人と繋がる喜び、一杯詰まってました。

最後の締めくくりを見て、尚更ぎゅぅっと心が締め付けられました。

時間のない方でも読める、短い、でも濃いい素敵な作品です。

アナタの大切な人は誰ですか?

  • ★★★ Excellent!!!

真夏のパステルカラーの青空が広がり、燦々と降り注ぐ陽光。その中を爽やかに吹く潮風。そういった情景とともに物語が展開していきます。その景色がとても綺麗で、読んでいて心地良くさせられます。
自分の大切な人のことを思いながら読むと、グッと心にくるものを感じました。それとともに、今のうちからもっとその人との時間を密に過ごしたいなとも思いました。