概要
私には想い合う婚約者がいた。しかし、海を越えた王国の王子へと嫁ぐように命令される。
その王子は「呪われた王子」と呼ばれていた。
彼は私を人形のように抱くのだった。
日記のように綴られたある姫君のお話です。
※後味良くないです…
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- ★★★ Excellent!!!深く、底に落ちていく
主人公の『私』こと、アニエスは公爵家の娘で、幼いときからの許婚がいる。
にもかかわらず、彼女の伯父である国王陛下は、海を越え、別の国のカルロス王子の花嫁になれ、そうアニエスに命じた。
アニエスは嫌だった。あと一年もすれば、幼い頃からの許婚のアルフォンスに嫁ぐことになっていたのに、何故カルロス王子の花嫁にならなければならないのか。何故カルロス王子に自分が知られることとなったのか。
国王陛下の見え透いた思惑に、彼女は嫌悪を覚えずにはいられなかった。
抵抗はしたものの、国王陛下はアルフォンスの出兵をちらつかせた。そんなことを言われては、アニエスはどうしようもなく——といったお話です。
とて…続きを読む - ★★★ Excellent!!!恋をし愛を知り、結婚した果てで出会うもの( ;∀;)
結婚の条件という言葉があります。
人にはそれぞれの抱える理想があったり事情があったりします。
それは収入や容姿、家庭環境、教育方針、ライフスタイルと様々です。
僕はそれって「恋愛」から一番遠い話だと思うんです。
愛し合って結婚するのに、結婚する条件は「恋愛」からもっとも遠いお話です。
結婚してからもそうです。
家事はどうする、買い物はどうする、ゴミ出しはどうする、クリーニングは?
結婚生活を維持するのは、やはり「恋愛」からもっとも遠い話です。
僕はかつて小説内で「俺は結婚って言うのが最悪の愛の形だと思っている。だってそうだろ、好きな人となんで税金の話やゴミの収集日の話をしないといけないん…続きを読む - ★★★ Excellent!!!燃え上がるような恋人同士の愛ではないけれど、これも一つの愛の形
婚約者と引き離され、呪われていると噂のカルロス王子のもとへと嫁がされたアニエス。
夫となる王子は言葉も話せず、ただ涎を垂らしながら抱きつくだけの人だった。
当然愛情も感じられず、ただ心を殺して抱き人形となる日々を過ごす彼女。
周囲はそれでも子供はまだかと責め立てます。
次第に彼女は心を壊して……
彼女を追い詰めた原因である王子。
しかし、周囲がすべて彼女を見放した時、最後まで愛を捧げたのも彼。
夫として愛することは出来なくても、彼女の中で彼に対する愛の形が生まれます。
切なくてどうにもならないもどかしさはありますが、これも一つの愛の形なのではないでしょうか。
愛を温める。
悲しい愛…続きを読む - ★★★ Excellent!!!私は雛を温める
政略結婚を命じられ、異国に嫁ぐことが決まったアニエス。
けれど、王子は健常者ではなかった。
恋仲だった許嫁のアルフォンスは彼女に言います。
王子は呪われている。
君は汚されることもない。
だから、待っててくれ。
必ず、君を取り戻すから。
豪華な花嫁衣装に身を包み、王子と結婚式を挙げたアニエス。
初夜の床で彼女を待ち受けていたのは、耐えがたい拷問のような時間でした――
恋しいアルフォンスの無事を願い、ただひたすら王子との毎日を過ごすアニエス。
けれど、彼女を離さない王子の「子供のような体温」が、少しずつ、けれど確実に彼女を蝕んでいきます。
精神的な限界から、やがてアニエスに起こり始め…続きを読む