概要
廃線駅、大雪の夜。止まった時間を動かす、50年越しの待ち合わせ。
柴田 恭太朗さんの【三題噺 #129】「草」「空」「温める」に参加しています。
妻の冬美(72歳)の時間は、50年前で止まっている。
認知症を患う彼女は、雪の日になると必ず家を抜け出し、今はもう廃線となった旧駅舎へ向かうのだ。
「もうすぐあの人が帰ってくるのよ」
夫である信造(75歳)は、言葉を失う。
彼女が待っているのは、現在の老いた自分ではなく、新婚当時の若き日の夫だったからだ。
言葉は通じない。現実は届かない。
ならば、俺の方から会いに行ってやる。
信造は決意する。荒れ果てた廃駅を修繕し、若き日の制服を纏い、思い出の「シチュー」を持って、妻の待つ過去《プラットホーム》へ降り立つことを。
これは、老いと忘却という「終わってしまった現実」に抗い、夫婦の時間をもう一
妻の冬美(72歳)の時間は、50年前で止まっている。
認知症を患う彼女は、雪の日になると必ず家を抜け出し、今はもう廃線となった旧駅舎へ向かうのだ。
「もうすぐあの人が帰ってくるのよ」
夫である信造(75歳)は、言葉を失う。
彼女が待っているのは、現在の老いた自分ではなく、新婚当時の若き日の夫だったからだ。
言葉は通じない。現実は届かない。
ならば、俺の方から会いに行ってやる。
信造は決意する。荒れ果てた廃駅を修繕し、若き日の制服を纏い、思い出の「シチュー」を持って、妻の待つ過去《プラットホーム》へ降り立つことを。
これは、老いと忘却という「終わってしまった現実」に抗い、夫婦の時間をもう一
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