概要
大病を患っていた俺は、晴れて死んだ。
そこで死後の処理について説明を受ける。
死んだ後に遺族とのトラブルを避けるため、いくつかの質問に答える。
すると無用なトラブルが回避できるというもの。
自分はまっとうに生きた。
トラブルなんて起こるはずがない。
そう思っていたのだが……
質問を受ければ受けるほど、雲行きは怪しくなって――。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!死んだ後に暴かれる「人生」――『墓あばき』のブラックユーモアと余韻
死後の世界という壮大な題材を扱いながら、最初に待っているのが「自分のデジタルな遺品や秘密を家族に見られる」という、妙に現実的で笑えない恐怖なのが面白い作品です。近藤敬の情けなさや必死な言い訳には思わず笑ってしまう一方、家族の姿をスクリーン越しにしか見られなくなった彼の寂しさには、どこか切なさも感じました。
ブラックユーモアと死後の世界の設定がうまく噛み合っていて、最後には「この先、近藤は何を裁かれるのか」という興味もしっかり残ります。特に果林と真紀が現れる場面は強烈で、ここから始まる「如来の審判」がどのような結末を迎えるのか、とても気になる作品です。 - ★★★ Excellent!!!ヒヤっとする夏にしてみないか……?ニチャァ
タイトル『墓あばき』。
うむ。ホラーであろう。
よし、ここはグッと夏らしく私自身も没入しなくては……。
ん?
んんんん?ホラーじゃない……?
いや、ある意味ホラーでした(笑)
死後の世界で待っていたのは――まさかのデジタル遺品整理である。
しかも、IDとパスワードを答えられなければ、自分が墓まで持っていくはずだった秘密が家族の前で次々と暴かれていくという、とんでもなく嫌な死後サービス。
この発想がめちゃくちゃ面白い。
最初は「死んでしまった主人公がこれからどうなるんだろう」と割としんみり読んでいたのに、途中から雲行きが怪しくなり、
「待て待て待て、それは家族に見せちゃダメだ!…続きを読む - ★★★ Excellent!!!墓まで持っていった秘密は、墓の中にあるとは限らない。
四十六歳で亡くなった男が目を覚ましたのは、死後の「記憶の上映室」。
家族を残して若くして亡くなった主人公に、最初はただ切なさを感じながら読んでいました。
ところが、物語が進むと、少しずつ空気が変わっていきます。
怖いのは、幽霊が出てくるからではありません。
誰かが悪意を持って、「墓あばき」をするわけでもありません。
残された人たちは、ただその後の生活を続けるために、必要なことをしているだけ。
それなのに、読んでいるこちらはだんだん落ち着かなくなってくる。
「墓まで持っていく」という言葉が、今の時代でも本当に成立するのか。
読み終わったあと、自分が死んだあとに何を残すのか、ふと考…続きを読む