概要
負け戦こそ、我が誉れ。怪物・元親に『恐怖』を教えた男、大窪美作守の生涯
戦国時代の土佐。
後に四国の覇者となる長宗我部家の前に、巨大な壁として立ちはだかった一族――本山(もとやま)家。
嶺北の険しき山々より出でて、土佐平野を席巻した猛者たち。
その中に、己を「盾」と呼び、主家を守るためなら汚名も泥も被る一人の男がいた。
大窪美作守(おおくぼみまさかのかみ)。
「盾は砕けてこそ誉れ。後は大樹となれ」
歴史の闇に消えた男が、命を賭して未来へ残した魂の継承の物語。
歴史の勝者は長宗我部だった。だが、真の『強さ』を持っていたのは誰だったのか――。
後に四国の覇者となる長宗我部家の前に、巨大な壁として立ちはだかった一族――本山(もとやま)家。
嶺北の険しき山々より出でて、土佐平野を席巻した猛者たち。
その中に、己を「盾」と呼び、主家を守るためなら汚名も泥も被る一人の男がいた。
大窪美作守(おおくぼみまさかのかみ)。
「盾は砕けてこそ誉れ。後は大樹となれ」
歴史の闇に消えた男が、命を賭して未来へ残した魂の継承の物語。
歴史の勝者は長宗我部だった。だが、真の『強さ』を持っていたのは誰だったのか――。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!名を捨て、影となりて家を守る
嶺北の山に生まれ、土を踏みしめて生きてきた者がいる。
その男は、名を捨て、血を捨て、影に徹することを選んだ。
名門・本山家の「枝」として、己を斬り捨てる覚悟とともに。
これは、戦国の土佐を舞台に、
覇を唱えんとする本山一族と、野狐・長宗我部の暗闘を描く骨太な群像劇。
槍を構える者だけが武士ではない。
語られることなき「盾」の生き様こそ、武の本懐。
血の匂いが消えぬ夜を越え、密偵の気配が朝靄に混じる。
武力だけでは成せぬ覇道の裏で、誰が泥をかぶったのか——
それを知る者は、名を持たぬその男だけだった。
名を捨てて家を支え、泥と影に生きる「もう一人の戦国」が、
今、静かにその幕を上げる。 - ★★★ Excellent!!!歴史の裏側から『なぜ』を考えさせられる作品
歴史を題材にした作品は数多くありますが、本作は単に史実をなぞるのではなく、歴史書に記されない「空白」をどう考えるかという問いを、主人公・大窪美作守に託して描いている作品だと感じました。
歴史という分野は、結末が分かっているがゆえに、かえって敬遠されがちですが、本作はあえて勝敗や年表の裏側に踏み込み、
「なぜ歴史はそのように動いたのか」
を人物の行動と選択から描いています。
一見すると正史そのものを描いているかのような重厚な語り口でありながら、実際にはフィクションである。
それにもかかわらず、読者が
「これは本当に史実なのでは?」
と錯覚してしまうほどの説得力があるのは、作者の歴…続きを読む