概要
生贄の条件は2つ─恋を知らぬ心と、穢れを知らぬ身体
冬が2年続く国で、生贄に選ばれた少女・レニ。魔導士たちのある計画のために、レニの身体に冬の女神が降りてきたまま、出ていかない。女神さまと円満に離れて、自分の時間を取り戻すには、「純潔を破る=恋をする」しかなくて─!?やさしい冬と恋の童話。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!キラキラした余韻が温かい童話
「キラキラした可愛い絵が頭に浮かんでくるなあ」というのが第一印象でした。
そのキラキラは、「藍の空に、銀色の星々。」という第一文に書かれた時間の止まった部屋の星の光であったり、主人公の銀髪の輝きであったり、恋ってどんな気持ちかなと考える少女の瞳の中にあったりしました。
贄姫となった自分に宿った冬の女神。
恋を知れば純潔でなくなり、自分も女神も自由になれる。
幼い少女の初恋物語として読む以外にも、大人の童話として、冬の意味を考えたり、大魔導士の過去に思いを馳せたりも出来ます。
優しく柔らかい暖かいキラキラ。陽だまりのような余韻の残る童話です。
最後になりますが、第二印象は「冬の女神…続きを読む - ★★★ Excellent!!!優しい成長。恋の芽吹き。
物語の始まりは夜。暗く孤独な場所で微睡む少女は、自身が“生贄”であると知りながらもその運命を淡々と受け入れている。
疑問に思うこともなく。
聞けば「敬意」の名のもとになんでも答えてくれる美貌の魔導士と共に。
登場する人物たちはみな
自分の立ち位置から切実な「願い」を抱いている。
生贄の少女にだって、それはある。
それでも彼女は願うのだ「みんなが幸せに」なる方法を。
周囲はそれに応えるように
それぞれの願いをもったまま彼女を見守る。
優しい時間。呼吸を忘れるのに十分な時間。
そして彼女の願いの行く末を知るとき、忘れていた息を吐く。
そのとき心に描く「季節」は――
物語を最後まで読ん…続きを読む