ひとつずつゆっくり味わう、綺麗な色のドロップスのような。

ひとつひとつの物語は短いのですが、口の中でゆっくりと溶けていくドロップを味わうようにじっくりと読みたくなる作品です。

綺麗で詩的な文体と、不思議で優しい世界観に魅了されながらも、ストーリーが進むにつれて主人公のフウチの苦悩も明らかになってゆき……。

物語の終わりにある本や曲、道具などの紹介も物語とリンクしていて一層作品への親しみがわきました。

おいしそうなお菓子の描写も多く、食欲の秋にもピッタリ、かも?

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