『夏』をやりたい高校生がつくりだす熱気と青春の物語

『夏』を知らない高校生が『夏』を調べ、少しずつ情報を集めていく様子に微笑ましさを感じました。
同時に、当たり前のように現在進行形で鎮座するこの夏を、高校生たちは本当に知らないのだということがひしひしと伝わり、現実と小説のギャップに不思議な感覚になります。
改めて、言われてみれば『夏』ってなんなんだろうと考えてみたり。

『夏』の暑さを再現する、若い熱さを持った高校生たちが、紆余曲折ありながら学園祭を無事終えてお祭り騒ぎの熱気から冷めて、夏の終わりの寂しさに思いを馳せている場面でグッと哀愁のようなものを感じました。