概要
俺がいきなり連れて来られた女子寮は、奇抜で雅な和風さだった。
神戸に住む押部翔一は母に私立高芸術科進学を猛反対され、不本意ながら名門公立進学校に通っていた。五月下旬のある日、翔一が古文の授業中に萌えキャライラストを描いていたら教科担任に見つかりノートを没収され女子からキモがられ、進路希望調査で担任の鯛先生から苦言を呈されてしまう。いつもより良くないこと続きだったその日の放課後、俯き加減で帰り道を歩き進んでいると街路樹の枝にぶつかり弾みで落下した、みかん大福に脳天を直撃される不運にも遭った。けれどもすぐに運気好転。それを拾い上げ不思議そうに見つめていたところ背後から幸岡千景という女子高生にお礼を言われ唐突に告白までされた。そのあと翔一は千景に手を引かれ、山あいの斬新で奇抜な和風表現に彩られた建物の前へ連れて行かれ……
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