本作については、すでにレビューで沢山書かれているとおり。
超絶可愛い、理想的な美少女(ただし性別男)のすばるちゃんが、あれよあれよと理不尽な騒動に巻き込まれていくお話です。
その登場人物一人ひとりが、これでもかというほど個性的。
主人公の親友のお父さん、お母さんに至るまで頭の中にぱっと思い浮かぶほどキャラが際立っていて。
そして、最大の面白さは、みんなに大人気で次から次へとイベントが舞い込むすばるちゃんは、親友など数人以外は自分が男だということは知られておらず、さらに知られたら困る状態にどんどん追い込まれていくこと。
そのあたりの、ハラハラさが良いスパイスになって物語全体に良い緊張感を保ってくれます。
そんな個性的なメンバーが沢山出てくる本作ですが、私が一番心惹かれたのは、すがすがしいゲスの篠崎一真。これはもう、『おめでとう、俺はろくでなしに進化した』(おめろく)まで読むしかないですよね。
書籍を購入してファンになりました!
続刊が出て欲しいから、みんなも買おう!!(必死)
今作は、超絶美少女すばる(♂)が、個性的すぎる登場人物たちの起こす騒動や恋愛に巻きこまれ、自らの平穏な女装生活を守るために奮闘(?)するノンストップ泥沼青春小説です。
あまりにも主人公の女装が完璧で可愛すぎるため、誤解が誤解を呼び、ついた嘘をフォローするためにさらに嘘を重ねていってしまう……。
もしも秘密がばれたら人生即詰みです。主人公の胃に穴が開かないか心配してしまうほどのピンチの連続に、読者は笑い転げるしかありません(*^^*)
面白いと思ったら、ぜひ書籍版も購入して『おめ俺』の良さを世間に広めましょう! 続刊買いたい、買いたいよぉーーーっ!!
ちなみに、すばるのおっぱい(シラタキ)の触り心地がすごく気になるのは私だけでしょうか……?(*''▽'')
電子書籍で読みました。
とにかく主人公のいじり方がうまい。
それはそれはびっくりするくらいうまい。
私の創作における信念の一つに、主人公はともかくコテンパンにひどい目に合わせろ、というのがありまして。
ちょっとくらいこんなことしてもいいだろう→とんでもないことに!
あっ、かわいそう、ちょっと手伝おうかな→とんでもないことに!
もうヤケだ、こうするしかない!→とんでもないことに!
物語はこうでなきゃ面白くならんのです。俺の考えた主人公が超かっこいいなんて展開はなかなか盛り上がらない。こういう観点において、本作はまさしくお手本のような作品でした。
それと女装はじめやBLやGL、男女の双子などなど、この手のジャンルにのめり込むであろうオタクが求めるのをことごとく取り揃えてるのも良かったです。
こんな話なんだし、こういう展開がお約束として期待しちゃうなあ→キタ───O(≧∇≦)O────♪
という、読者を裏切らない展開なのが憎いなあと思いました。コスプレなどこの手のジャンルに通底する文化にどっぷり浸かっている人たちがなにを求めているのか、しっかり捉えているのでしょう。そして、その文化を愛しているのでしょう。
単なるドタバタラブコメならこうは面白くならない。その背後にある主人公を動かす計算された展開、文化に対する確たる理解とリスペクト、これが本作の価値をぐっとあげています。
こうしたジャンルの作品に対して、なんだこんなの俺でも書ける、と悔し紛れをいう方もいるようですが、なかなかこの作品を超えることは難しいと思います。内容はコメディですが、作者の強い意欲に裏打ちされた骨の太い作品だと思います。
上質で巧緻、さらに勢いを感じる作品です。面白いです。そして参考にするところ大です。
+プレアデス+という名前でコスプレをしていた女装趣味の主人公は、ある日友人の稲葉に持ち掛けられ、その日を境に彼の生活はあれよあれよとどろヌマ化していく。いつしか二重、三重生活レベルにまで取り返しがつかないところまで……! といった作品。
まず、ストーリーが巧いです!
人がストーリーをおもしろいと感じるのは、ストーリーが広がりを見せるとき・ストーリーが深まっていくとき、今まで繋がっていなかった要素たちがつながる瞬間……正直、いろいろあると思うが、この作品はストーリーが広がったら深まっていて、ストーリーが深まったら広がっている感覚があります。主人公ないしは周りのキャラクターたちが動くたびに、主人公が深みにハマっていく感覚は読む手を進ませさせられます。
これはもう、流されやすい主人公の性格をどうにかしないと解決しないような気がしてます。が、もっと深みに落ちる主人公も見たい! ……と、読んでみればそう思うと思います。私は思いました。
さて彼、そして彼女がこれからどうなるのか、続編も出ているのではやく読みたいレベルにおもしろかったです。
ぜひ一読してください。