銀英伝を読んだ時の感動に近いものが味わえます!

短編では決して味わえない、長編でしか提供できない濃厚な感動を味わえるでしょう。
作品紹介文から推察できる通り、第二次大戦直後の欧州をモデルとした舞台で展開される群像劇です。ヒロインを中心に展開されますが、単純な恋愛物ではありません。殆どの登場人物が奥深く、人間の業を感じさせる動きをしています。
何故なら、作者は登場人物に、自分ではどうしようもない宿命なり過去を背負わせており、それを踏まえてもなお現在と将来の幸せを追求するように仕向けているからです。
既に30万字を越す大作ですが、佳境にも入っていない雰囲気です。脇役と思われていたキャラが主役と同じレベルで存在感を主張し始めています。立場の違う登場人物達が、自分と同胞の運命をより良き方向に転換させようと、蠢き始めています。
近況ノートによれば、間も無く執筆が再開されるそうです。一般的に長編好きは一気読みしたがると思います。読んでいる最中の興奮が途切れることは興醒めですから。でも、本作品はもう読み始めても良いと思います。欧州戦後史のような舞台設定と緻密な人物設定、丁寧な心情描写で深掘りした物語を、これから如何に収束させていくのか?このドキドキ感は、書店で完成品を購入したのでは味わえない、新鮮な感じの未経験な愉しみです。

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