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概要
<――待ってる>。そう送った相手のことを、私はまだ、うまく呼べない。
花火大会は、朝からの雨で中止になった。 浴衣のまま、誰もいない河川敷の東屋にひとり。
遠距離恋愛の恋人に電話をかけると、彼のいる場所では花火が上がっていた。歓声も、拍手も、笑い声も——ぜんぶ、電話越しに聞こえてくる。
「花火、きれい?」
手元のコンビニの線香花火に、そっと火を灯す。 言いかけて、花火の音にかき消された言葉。待つことの意味が、少しずつわからなくなっていく。
静かな夏の夜の、雨と花火。
遠距離恋愛の恋人に電話をかけると、彼のいる場所では花火が上がっていた。歓声も、拍手も、笑い声も——ぜんぶ、電話越しに聞こえてくる。
「花火、きれい?」
手元のコンビニの線香花火に、そっと火を灯す。 言いかけて、花火の音にかき消された言葉。待つことの意味が、少しずつわからなくなっていく。
静かな夏の夜の、雨と花火。
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