概要
こちらを見た。
交通事故で網膜剥離になった。退屈な入院生活の中で、奇妙な視界を得る。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!見えるはずは、ないのだ──。
交通事故で視力を失った主人公。
両目に包帯を巻かれ、輪の形の枕に顔を埋めて、うつ伏せのまま過ごす。
定期的な点眼、目の奥の痛み、退屈な入院生活。
そんな苦痛が、淡々とした筆致で描かれていく。
そんな中で主人公は、病院内の様子を詳細に把握できるようになっていることに気が付く。
視力を失ったはずの世界で、人や物の輪郭が浮かび上がってくるという異様さが、不思議であり不気味だ。
読み進めるうちに、読者であるこちらもまた主人公の奇妙な視点へと引き込まれていく。
派手に脅かすのではなく、気づいたときにはもう逃げ場がない。そんなじわじわと迫る恐ろしさを味わえる作品です。
ぜひご一読ください!