ハイシン少女

放課後、自室のベッドに寝転んでYouTubeを眺めていた男子高校生・優斗は、偶然おすすめに出てきた配信をクリックする。
画面に現れたのは「ハイシン少女」と名乗る、敬語でゆったりと語る不思議な雰囲気のVtuberだった。彼女は「学生時代に恋した人の話」を、まるで今も大切に抱えているように語る。
優斗は画面越しに、心を掴まれる。自分と重ね合わせたり、羨望したり、時には胸を締めつけられる。
恋を語る彼女と、恋を知りたい少年。
交わることのないはずの二人の人間が、画面を介して奇妙な共鳴を始めていく――